2022年に使った1万円以下のワイヤレスイヤホンで個人的に1番音質が良かったのが「SOUNDPEATS Mini Pro」でした。

中華系イヤホンは「コスパ」「高音質」「AirPodsキラー」といった安易な修飾語で語られがちですが、お世辞抜きに最近の中華イヤホンのクオリティには目を見張るものがあります。

そんなSOUNDPEATS(サウンドピーツ)さんが新型のワイヤレスイヤホン「SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS」が2022年10月22日に発売されたので今回はレビューしていきます。
「Air3 Deluxe HS」も例に漏れず、SOUNPEATSの持つ技術力を惜しみなく投入したプロダクトです。。
Air3 Deluxe HSの最大の特徴は、現状、再生コーデックの最高峰に君臨する「LDAC」を採用している点です。
これを元に日本オーディオ協会に認定された「Hi-Res AUDIO WIRELESS(ハイレゾオーディオワイヤレス)」という世界初の規格に対応。

これまでもハイレゾ対応のワイヤレスイヤホンはいろんなメーカーから発売されていますが、Air3 Deluxe HSはHi-Resの後に世界初の「WIRELESS」という称号が冠されております。
有線イヤホン 〉ワイヤレスイヤホン
オーディオマニアのあいだでは、「ワイヤレスイヤホンは有線イヤホンを超えることができない」というのが通説です。
でも、今回、Air3 Deluxe HSに新たに認定された新規格は、この概念をブッ壊す「序章」を感じるものでした。
- インナーイヤー型では世界初、日本オーディオ協会の認証を受けたハイレゾ音源再生をサポートする完全ワイヤレスイヤホン
- LDAC高音質コーデック対応
- 大口径14.2mm振動板を採用し、細部まで自然な音を再現できる
- 圧迫感の少ない軽い着け心地が魅力
- ENCノイズキャンセリング機能を搭載したマイク4基付き
- 本体のみで5時間、充電ケース併用で20時間の音楽再生
ファーストインプレッション

- AirPodsのデザインにそっくり。
- ケースとイヤホン本体は陶器のような手触り。
- カナル型イヤホンに慣れていたせいかイヤーチップが付いてないことに驚いた。
- 中音と低音域が混ざってしまっており分離感は若干弱い。
- 圧迫感のない装着感が快適。一方、落下しやすいかも。
Air3 Deluxe HSで音楽を視聴してみて、1番不思議に感じたのが「没入感」。
全体的に音量を上げて視聴した場合に体験できますが、楽器の1音1音がファットでウォームに感じその音楽の世界にいつまでも浸っていたくなるような感覚を覚えました。

こうやって書くと感覚的な表現になってしまいますが、例えるなら真空管アンプをイヤホンにしたような音です。
これは少し過剰表現と捉えられてしまうかもですが、これは14.2mmダイナミックドライバーの音圧から来るものでだと思います。
ダイナミックドライバーが大きくなると高音域の繊細な表現や音にキレのようなものがなくなってきます。
Air3 Deluxe HSは、そうならないようギリギリのラインをうまく味付けしている点が非常に秀逸です。
スペック
- Bluetooth仕様
Bluetoothバージョン:5.2
対応プロファイル:A2DP,AVRCP,HFP,SPP,GATT
対応コーデック:AAC,SBC,LDAC
通信範囲:10M - 基本仕様
ドライバー:14.2mmダイナミックドライバー通話用内蔵マイク:高感度MEMSマイク*2(片側)本体寸法(L*W*H):60*22.5*48 mm(ケース込み)NET;約4g(イヤホン/片側) 約36.3g(充電ケース+イヤホン両側)防水規格:IPX4ENC通話ノイズキャンセリング - バッテリー
バッテリー容量: 300mAh(ケース) 30mAh*2(イヤホン)
最大再生時間:約5時間約20時間 (充電ケース併用)
イヤホン本体 充電時間:約1.5時間
充電ポート:USB Type C - パッケージ内容
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS
充電ケース*1
USB-C充電ケーブル*1
取扱説明書*1
価格
通常価格:7180円→5821円(実際価格はタイムセールによって異なる場合があります)
有効期限:終了日 2023年1月31日 23:59まで。
特徴
高音質コーデックLDAC対応

一般的(標準的)な音声コーデックはSBCです。
一方、LDACはソニーが開発した音声コーデックで、SBCコーデックの3倍の情報量が転送できます。
最大990kbpsの伝送レートを確保することで、96kHz/24bitまでの音質伝送を実現。
かんたんに説明するとハイレゾ音源をSOUNDPEATS Air3 Deluxe HSで再生できるよってコトです。
14.2mmダイナミックドライバーを搭載

大口径14.2mmのダイナミックドライバーを採用。
これによって力強い中低音域と艶のある高音域の再生が可能になりました。
開封と細部をチェック

こちらがSUNDPEATS Air3 Deluxe HSのパッケージです。
前回のMini Proのときと同じようにモデルさんの写真が採用されてます。
パッケージは結構機密性が高い箱で開けるのに少しコツが入ります。

こちらがAir3 Deluxe HSの付属品です。
取扱説明書は多言語版になっていて日本語もしっかり書かれてます。
普段、取説を読まないという人もワイヤレスイヤホンの取説には目を通しておいた方がいいと思います。
なぜなら製品ごとに操作方法が全く違うからです。


こちらがAir3 Deluxe HSの充電ケース。
プラスチック製ですが前回レビューしたMini Proと同じ素材が使用されており、陶器のような手触りは本作でも健在です。
ただし、ホワイトモデルを買うと表面に汚れがつきやすいのでご注意を。

充電は同梱されているType-Cケーブルでできます。
イヤホンのみで連続5時間使用でき、充電ケースと併用することで最大20時間の使用ができます。

フタを開けて充電器のおへそのペアリングボタンを長押しすることでスマホ、タブレット、PCなどの下ジェットと接続ができるようになります。

中のイヤホンを取り出してみました。
インイヤーイヤホンを目にするのはかなり久しぶりでカナル型イヤホンのようなイヤーチップがないことに新鮮味を感じてしまいました。
デザインは、iPhoneに同梱していたApple純正イヤホンにそっくり。

記念にAirPods Proと並べて撮影してみましたがアップルへのオマージュを感じさせます。

外側の「Sマーク」をタップして曲送り、再生など操作できます。
操作方法
まずはスマホを用意して「設定」→「Bluetooth」にアクセス。

ケースのフタを開けてペアリングボタンを長押し。
Air3 Deluxe HSを見つけて同期する。

ペアリングが完了したらAir3 Deluxe HSをタップしLDACを選ぶことでハイレゾ音源を思い切り楽しむことができるようになるぞ!
ただし、ここで注意しなくてはならないのが、「LDAC」再生に対応したスマホを使用しないとハイレゾ音源を楽しめないということ。
特にiOS系のデバイスで音源を再生するとコーデックが「AAC」となってしまうため、本機の特徴を最大限に活かすならAndroid系での使用がおすすめ。





そして数あるAndroidスマホの中でも群をぬく安さと高性能を誇るのがXiaomi 11 T Pro。
このスマホは、2021年11月に発売された機種です。
実は最近新型が発売され、モデルチェンジしたため4万円台で投げ売りされてます。
でも旧型とはいえ、19分でフル充電できSnap dragon 888を搭載で現代人が必要とする最低スペックの全て上をいく評価が高い機種です。

次にSOUNDPEATSアプリをGoogle Play、App STOREからダウンロードします。
このアプリのダウンロードは必須ではありませんが、Air3 Deluxe HSのファームウェアアップデートがあるかもしれないので今後のことを含め更新しておくといいと思います。

アプリをインストールしてまずはファームウェアアップデートを行う。
使い方
操作 | L | R |
---|---|---|
再生/停止 | 2タップ | 2タップ |
曲送り | ― | 1.5秒長押し |
音量アップ | ― | 1タップ |
音量ダウン | 1タップ | ― |
ANC →外音取り込み → OFF | 1.5秒長押し | ― |
ゲームモード(低遅延モード) | 3タップ | ― |
音声アシスタント (Siri/Googleアシスタント対応) | ― | 3タップ |
ペアリングモード | 6秒長押し | 6秒長押し |
受話 | 着信中に2タップ | 着信中に2タップ |
通話拒否 | 着信中に1.5秒長押し | 着信中に1.5秒長押し |
通話終了 | 通話中に2タップ | 通話中に2タップ |
最初は操作は覚えるのがちょっと大変かもしれませんがSOUNDPEATSのイヤホンはモデルが変わっても操作方法がほぼ同じなのがいいです。

こちらがアプリのUI画面です。
イコライザー調整もできますが個人的には全てフラット(デフォルト)の状態で聴くのがおすすめです。
総評
- 低音
- 中音
- 高音
- 解像度
- 音の分離
- 音場
- キレ
- 装着感
- 操作性

実は低音と中音が★3.5なのですが0.5単位で表示できません。
個人的な評価は、なぜかオール★3になってしまいました。
こういう評価だと特に特徴がないように思われるかもしれませんが、全体的にバランスがよくどんな音楽にも合うイヤホンです。
その中でもこのイヤホンで聴いてもらいたいジャンルはロック、ジャズ、楽器系の演奏がおすすめ。
Spotifyの最高音質でAimerの地球儀を視聴してみました。
この楽曲は、作詞作曲、ジャケットアート、PV撮影など一人で全てこなしてしまう天才大学生Vaundyがプロデュースしてます。

Vaudyさんはちゃんと勉強できているのか心配になるくらい天賦の才能を持った人物です。
ストラトキャスターのカッティングが非常に心地よい楽曲ですが、冒頭の前奏の部分でエレクトリックバスドラムとギターカッティングの倍音が重なる音域があり、ちょっとゴチャゴチャした印象に感じました。
サビの部分も同じで、センターでストラトがカッティングしているすぐ右の位置で弾いている、テレキャスターのフロントピックアップで弾いている音が埋没して聞こえるのが残念でした。
一方で左右で鳴っているアコースティックの音は粒立ちと位相感がハッキリしており、ちゃんと空間を感じることができてグッド。
ボーカルの音に関しては繊細な中高音域の音が出ており、伸びのある艶やかさとある音を感じましたが一方で高音域の倍音再現がやや弱い感じがします。
製品提供を受けている身ながら辛口なレビューを書いてしまいましたが、SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSはまるで「真空管アンプ」を耳に装着しているような感覚でした。
まとめ

SOUNDPEATS Mini Proに引き続き、新型のAir3 Deluxe HSをレビューしましたが、今まで紹介してきた中華イヤホンの中で1番マジメな音作りをしている印象です。
中華イヤホンは、2〜3ヶ月のサイクルで新型をリリースしユーザーの買い替えサイクルを消費させるメーカーが多いです(特にEarfunさん)。
そんななかでもSOUNDPEATSさんは、いい音に対する信念がブレてなく「買ってハズレがないイヤホンメーカー」としておすすめしたいです。
特に今回紹介したAir3 Deluxe HSの音は国産イヤホンで15,000円〜20,000円クラスの音質に匹敵するので買って後悔しません。
すでにワイヤレスイヤホンをお持ちの方もテレワーク用、エクササイズ用などサブのイヤホンとして楽しむのもおすすめです。
ぜひチェックしてみてください!
通常価格:7180円→5821円(実際価格はタイムセールによって異なる場合があります) 有効期限:終了日 2023年1月31日 23:59まで。
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