FIFINE様よりゲーミングヘッドセット「AmpliGame H9」のレビュー依頼をいただきました。
FIFINEといえば、コンデンサーマイク業界でYouTuberをはじめとする配信者に急速に認知されているメーカーです。
かくいう私も以前、「FIFIINE K678」というUSBコンデンサーマイクをテストさせていただき、今回の話が来たときに「ゲーミングヘッドセットも作ってたの?」と驚きを隠せませんでした。
マイクとイヤホン(スピーカー)の構造って実は似ているものがあるのでFIFINEさんがゲーミングヘッドセットを作ったらどんなものができるのだろう?という興味本位で今回の案件を受けることにしました。
前置きが長くなりましたが、今回レビューする「FIFINE AmpleGame H9」は7.1chのバーチャルサラウンドとマイク技術で培われたクリアな音質を武器が特徴となっております。
もちろんゲーム以外にもWebミーティング、メタバースでのチャットなど様々な分野で使えますよ。
本記事は、FIFINE様より製品提供を受けて作成しております。音質に関しては忖度なくレビューしていきます。
FIFINEってどんな会社?
FIFINEは2009年に創業し、マイクを主力にオーディオ製品の開発・製造・販売を専門に行ってます。
特にノイズキャンセリング付きのマイク「K658」「K669B」「K690」はグローバルヒットを記録しており、使い勝手とコスパの良さから今最も勢いのある中華マイクロフォンメーカーの1社です。
社名は「深セン迅維技術開発有限公司」でFIFINEは自社ブランド名となります。
スペック
特徴カテゴリ | 詳細 |
---|---|
オーディオのリリース | 50mmドライバー搭載、有線PCヘッドセット |
互換性 | 3.5mm端子とUSBコネクタ搭載、Xbox、モバイル、タブレット、Nintendo Switch、PC、プレステ対応 |
サウンド | 7.1サラウンドサウンド |
快適性 | 柔らかいイヤークッション、調整可能なヘッドバンド、パッシブノイズキャンセリング |
通信 | 脱着式全指向性マイク、-42dB感度、USBコントロールボックス |
その他 | 315cmの編物ケーブル |
品質保証 | FIFINEによる12ヶ月保証 |
重量 | 480g |
特徴
AmpliGame H9はBluetoothによる無線接続はできないものの、3.5mmオーディオジャックとUSB-A入力により、PC、ゲーム機をはじめ幅広いデバイスに接続することができます。
またケーブルは両方つなぐと3mになります。
一般的な家庭の場合、リビングでテレビの横にゲーム機を置いていると思いますが、ゲーム機からソファーの位置までケーブルを延ばして使用できます。
USB-Aでヘッドセットを接続した場合、7.1chバーチャルサラウンドを体験することができます。
このバーチャルサラウンド音響を活用できるのがFortnite、Valolant、APEXをはじめとするFPS系のゲームです。
また、一般的に映画鑑賞にも最適とされており、ヘッドセットという小さな1台の中に小さなエンターテイメントが広がってると考えるとワクワクしませんか?
ヘッドホン7.1chとは?
ヘッドホンの7.1chとは、周囲に7つのスピーカーと1つのサブウーファーが設置された環境を再現した機能です。
サラウンドヘッドホンのチャンネル数は、「◯. ◯ch」という数字で表記され、スピーカー構成を示します。数字が大きくなるほどバーチャルサラウンドで表現できるスピーカーの数が増え、より立体的なサウンドを感じられます。
7.1chは、スピーカー7基とサブウーファー1基を、「前方」、「前方左右」、「左右」、「後方左右」に配置しています。
7.1サラウンドとは、さまざまな角度や距離からの音を再生できる「オーディオシステム」のことで、視聴者を中心に前後左右にそれぞれが異なる音声を発する8つの「スピーカー」を配置したものです。
音が立方的に聞こえてくる為、映画館の中にいるような迫力が得られます。
後述しますが、このほかにリモコンの使い勝手が非常によく、使用してみてWeb会議で使いやすかったです。
価格
AmpliGame H9のアマゾンでの販売価格は5,680円です。
クーポンなど定期的に配っており、この価格よりもさらにお安く買えるときがあるようです。
ゲーミングヘッドセットは有名ブランドの物だと1万円オーバーは当たり前ですよね?
必要最低限の機能を求める方、エントリークラスのゲーミングヘッドセットを探している人におすすめしたい1台です。
細部をチェック
ゲーミングを意識しているだけあり、パッケージも気合いが入ったものになってます。
5,000円台で買えますがパッケージには安っぽさがないのでプレゼントとして最適だと思います。
付属品は、上の通りで必要最低限の構成となっております。
デザイン
ゲーミングヘッドセットって男性向けの製品が多く、ゴテゴテしたデザインが一般的ですよね。
側面の顔のようなマークが、ゲーミング感を中和してくれており、女性が使用しても見た目がおかしくなりません。
イヤーパッドはBOSEのような合皮が用いられており、耳あたりは良好。
ただし、夏場は汗で蒸れてびしょびしょになるかもしれません。
内部はウレタン素材でLRの表記がされているので装着するときに向きを意識せずにつけることができます。
このイヤーパッド部分はかなりBOSEのデザインを意識していると思いました。
サイズ調整
ヘッドセットの長さの調整はかなり余裕があります。
頭が大きい男性でも、顔が小さい女性がつけても全然問題なし。
幅広い性別と年齢の方に使用してもらうことができます。
こちらが正面から見たデザインです。
ヘッドホンの側圧は適度にありますが、長時間つけていても頭が痛くなることはなさそうです。
音声通話に使用するブームマイクは着脱自由。
ヘッドホンとして使用しているときは、ブームマイクがついてるとカッコ悪く見えますよね?
AmpliGame H9は、音声通話を使用しないときは外しておくことができるので見た目もスッキリしていていいですよね。
リモコンで操作感がさらにアップ
PS5、Switch、PCゲームはUSB-Aで接続すると手元でリモコンが使えるようになり便利です。
真ん中の7.1chサラウンドボタンを押すと中央が赤色に光ります。
視覚的にどちらのモードを使用しているか分かるがいいですね。
このほか、ヘッドホンとマイクの音量調整がこのリモコンからできます。
安いヘッドセットだとどちらか片方しか付いてないけどAmpliGame H9は両方操作できるのが素晴らしい。
リモコンの側面にはミュートスイッチがありWeb会議のときなどに素早く応答することができます。
質問者からの返答にワンテンポ遅れて、聞こえますか?とか聞かれることがなくなりますね。
あと、発言したかったのに操作が原因で出遅れて他の人に会話を割り込まれてしまった経験ありませんか?
このヘッドセットはWeb会議でもゲーミング仕様で作業できますよ。
使用感
7.1chサラウンドに期待は無用
音質に関しては、良くも悪くもなくフラットで特徴がない印象です。
まず、7.1chのモードにして映画鑑賞でどれだけ立体的な音を楽しめるか確認しました。
7.1chサラウンドと謳うだけあり、後方からの音も何となく意識できます。
また一気に音場が広がる感じはあるものの定位感に関しては若干あいまいな部分があり、正直なところ7.1chモードは聞くに耐えれず使わないほうがいい気がします。
また、7.1chというとDolby Atmosのようなものを期待してましたが立体感は皆無。
ウーファーのような響きも感じることができません。
フォートナイトもプレイしましたが弾がどこから飛んできているのかあまり理解できませんでした。
これは私の経験不足によるものも大きいですがゲーミングヘッドセットってこういうものなのでしょうか?
マイク音質がいい
冒頭でもお伝えした通り、FIFINEの主力商品はマイクということでヘッドセットのマイクのクオリティはほかのヘッドセットを凌駕する実力だと思いました。
本業のウェブ会議で使用はもちろん、最近始めたclusterというメタバースSNSで活用してます。
clusterはスマホやタブレットでもプレイできるためAirPodsを使用されている人も少なくありません。
AmpliGame H9は、マイク感度が高く小さい声や周囲がざわついた場所でも確実に自分の声を相手にクリアにとどけることができます。
会話の品質について突っ込まれることもないことから全く問題はありません。
まとめ
FIFINE AmpliGame H9ゲーミングヘッドセットは、その優れたマイクの品質、多様な接続オプション、使い勝手の良いリモコン操作、およびコストパフォーマンスにおいて好印象を受けました。
7.1chサラウンド機能に関しては、個人的に期待値を超えられませんでしたが、ゲーミングヘッドセットって実はこういうものだということを自分が知らないだけかもしれません。
個人的には仕事でこのヘッドセットを使い続けていこうと思っており、ゲームだけではなく実用性も兼ね備えたゲーミングヘッドセットとしておすすめします。
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