コロナで自宅で過ごす時間が増えた結果、1980年代〜1990年代のいわゆる「レトロゲーム」が再評価されつつあります。
過去にファミコンやメガドライブといった、ゲームの歴史をリアルタイムでみてきた大人をはじめ、シンプルでちょっと不便な操作性が逆に新鮮というZ世代の若者までと、多くの人たちの心を魅了してます。
事実、中古ゲームを取り扱っているゲームショップに行くと過去の名作と呼ばれるソフトは、高騰しつつあり、投機的な取引も積極的に行われているから驚きです。
本日は、アメリカのクラウドファンディングサイトの「Kickstarter」で無事プロジェクトが終了した「Cartridge Reader(カートリッジリーダー」をレビューします。
KickStarterでのプロジェクトが終了し、現在、「家電のケンちゃん」で販売中です。
このCartridge Readerを使うとスーパーファミコンからNintendo64までのカセットの吸い出し可能。
これまでゲームを吸い出すとなると各ハードごとにDumper(ダンパー)と呼ばれる専用機材を用意してPCで吸い出しするのが一般的でした。
しかし、このCartridge Readerは1台で7種類のハードのROMを吸い出すことができ、ROMを吸い出したら、すぐに中華ゲーム機やPCのエミュレーターで遊べたりとオールインワンなダンパーなんです。
20世紀の遺物を後世に残すための素晴らしいガジェットです。
Cartridge Readerで吸い出し可能なハード
- GB・・・ゲームボーイ
- GBC・・・ゲームボーイカラー
- GBA・・・ゲームボーイアドバンス
- MD・・・メガドライブ
- GEN・・・ジェネシス
- SFC(SNES)・・・スーパーファミコン
- N64・・・Nintendo 64
この他に別途アダプターを用意すれば「FC・NES/SMS(海外)・GG/PCE・TG16/WS・WSC/NGP・NGPC」のROMの吸い出しが可能です。
Twitterで@CartridgeReaderさん(中の人)とも話させていただいて、プロジェクトにとても興味を持っていたので今後も応援していきたいです。
お互いスーファミ世代だしねw
- とにかく美しいデザイン。
- ROMの吸い出しがとてもカンタン
Cartridge Readerのデザインがとにかく美しく、「視覚的な美しさ」と「性能の良さ」を兼ね備えているといっても過言ではありません。
最初取り出したとき電源も入れず使い方も調べず、1時間位眺めてましたよ。
とにかく所有欲を満たしてくれます。
また、肝心なROMの吸い出しはとてもカンタン。
誰でもスムーズに使うことができるのがポイントです。
外観をチェック
Cartridge Readerは結構大きそうに見えますが、実際は手のひらに乗る超コンパクトなサイズです。
上着のポケットに収まるサイズでした。
天板のアクリルプレートの下には、ラメ入りのパープル基盤が映えますね。
下面にはMicro-SDカードスロットとゲームボーイ系のカセットを差し込むコネクターがあります。
Micro SDカードは余裕を持って容量の大きいものを入れたいですね。
左側面にはMicro USB端子がついています。
この部分はグルーガンで取り付けてあるため強度が若干心配です。
モバイルバッテリーを使えば外出先でもRomの吸い出しが可能です。
右側面にはカセットの吸い出しを切り替えるためのスイッチがついてます。
先に紹介したグルーガンでの作業含め手作り感があります。
慎重に取り扱いたいですね。
Save the Hero projectクラウドファンディング経由の注文を捌くの結構大変だったんじゃないかと推測します。
SNES(スーパーファミコン)のマリオカートを吸い出してみた
カートリッジリーダーには、取説が入っていませんでした。
そのかわり、ポストカードのようなものが入っており、ここにQRコードが印刷されていました。
User Guide
https://github.com/sanni/cartreader/wiki/User-Guide
使い方は、図解付きでわかりやすく説明されています。
githubのサイトなので英語ページです。
英語が苦手な方でもGoogle翻訳を使えば内容を理解することができます。
Save the Hero Projectさんは、英語が堪能な方ですごい!
Cartridge Readerの吸い出し方法
※ファームのVerによってフォーマットがFAT32かexFATを選択。
4つのスイッチを該当ROMごとに正確に設定する必要があります。
例) SNESの場合は
5V EEP CLK0 CLK1
→ ← → →
Micro USBは、100均のものではなく、しっかりした物を使いましょう。
液晶にメニューが表示されます。
- 左ボタンで選択
- 右ボタンで実行
Super Nintendo → Read Rom
LEDの点滅が終わり、点灯したら吸い出しが完了です。
秒で終わりました。
(セーブデータがいる場合 Read Save で更に吸い出します)
Cartridge Reader のmicroSD内のルートにSNESフォルダーが作成されます。
SNES→ROM→SUPERMARIOKART→11→SUPERMARIOKART.sfc
と作成されました。
ゲーム本体の.sfcは512KB、だから吸い出しが秒だったのですね。
RG351VのゲームSD内のSNESフォルダーに、Cartridge Reader のmicroSD内最下層の”SUPERMARIOKART.sfc”をマウント。
RG351VにmicroSDを戻し電源ONで無事起動します。
とっても簡単ですね~。
やってみて感じた注意点
ファームウェアは最新版を使おう
最新ファームがV7.3です。
※V6.4以降を適用させる場合、microSDのフォーマットをexFATにしないとハマります。
Micro-USB(電源ケーブル)の相性に注意!
電源ケーブルとの相性でROMをうまく吸い出せないときがあるようです。
高品質に電気を供給できるMicro USBを使用しましょう。
また、ケーブルを抜き差しする場合は、壊れやすいので慎重に取り外しするようにしましょう。
Micro-SDカードの抜き差しに注意
microSDの抜き差しですが、カードの印字面が上の状態でさします。
基盤は非常にデリケートなので、電源ケーブル同様にmicroUSBを抜き差しするときもそっとやりましょう。
以上は、全てユーザーズガイドに書いてある事なので、最初一通り目を通してから吸い出せばトラブルは防げるでしょう。
まとめ
PS1やPS2などの光ディスク系は、PCソフトと外付けDVDドライブを使えば簡単に吸い出しができます。
しかし、カートリッジ系(GB、SFC、MDなど)のゲームをROMデータと吸い出すには、一般人ではなかなか難しいのが現状でした。
Cartridge Readerは、文字通り、「過去の膨大な資産を手軽にデータ化できてセーブデータも救える」、まさにレトロゲーム愛好家にとって救世主となる存在なのではないでしょうか?
吸い出しにPCや特別な知識を必要としないところがいいですね。
ディスプレイ映する製品の美しさにも心を奪われましたよ。
Save the Hero Projectは、2022年も応援したいプロジェクトのひとつです。
KickStarterでのプロジェクトが終了し、現在、「家電のケンちゃん」で販売中です。
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