Dangbei(ダンベイ)は、中国の家庭用プロジェクター市場でトップクラスのシェアを誇るメーカーです。
同社は、2023年6月21日に、Netflix公式ライセンスを取得した高輝度レーザープロジェクター「Dangbei Mars」を日本で発売しました。
今回は、メーカー様協力のもと、製品をお借りすることができましたのでDangbei Marsの使用感などレビューをしていきます。
Marsは、2100 ISOルーメンの高輝度を実現し、明るい部屋でも鮮明な映像の投影が可能。
HDR10およびHLGに対応し、より豊かな色彩表現が可能になっています。
さらに、内蔵の10Wデュアルスピーカーによる迫力のサラウンドサウンドを搭載し、臨場感あふれるホームシアター体験を実現します。
注目ポイント
- 2100 ISOルーメンの高輝度で、明るい部屋でも鮮明な映像を投影(1,800〜1,900 ANSIルーメン相当)
- HDR10およびHLGに対応し、より豊かな色彩表現が可能
- 内蔵の10Wデュアルスピーカーによる迫力のサラウンドサウンド
- Netflix、YouTube、Prime Videoなどの公式ライセンスを取得
スペック
項目 | スペック |
---|---|
ディスプレイ技術 | DLP®(デジタルライティングプロセッシング) |
輝度(ISOルーメン) | 2100 |
ディスプレイ搭載チップ | 0.47 DMD |
光源 | レーザー(ALPD®レーザー技術) |
光源寿命 | 30000時間 |
解像度 | 1080P FHD (1920 x 1080) |
対応形式 | HDR10, HLG |
スマートアイプロテクション機能 | あり |
スローレシオ | 1.27:1 |
画像サイズ | 60″~180″ |
オートフォーカス | あり(ToF + カメラオートフォーカス) |
自動台形補正機能 | あり、6方面 |
スマートスクリーンフィット | あり |
スマート障害物回避 | あり |
投影方式 | 前面/背面/前壁/後壁 |
スピーカー | 2 X 10W |
ドルビー™デジタル(AC-3) | あり |
ドルビー™デジタルプラス | あり(5.1チャンネルサラウンドサウンド) |
OS | Linux |
コンテンツ | Netflix、YouTube、プライムビデオなどの公認ライセンス |
入力 | USB2.0 x 2, HDMI入力 x 2, 電源入力 x 1, LAN x 1 |
出力 | S/PDIF 出力端子 x 1 |
Wi-Fi | 2.4/5GHz デュアルバンド、802.11a/b/g/n/ac対応 |
Bluetooth | Bluetooth 5.0/BLE |
ノイズ | <24dB @25℃ 距離:1m |
電源プラグ | 180W (18V/10A) |
寸法/重量 | 24.5 x 20.8 x 17.3cm(9.68 x 8.22 x 6.81インチ), 6.7kg (10 lbs) |
自動台形補正・オートフォーカス・障害物自動回避機能が便利
ミドルクラスレベル以上のプロジェクターなら自動台形補正が付いてますが、Danbei Marsももちろんこの機能が搭載されてます。
投影する場所をずらしたあと、プロジェクターのピント調整するのって大変ですよね。
本体設定のキーストーンの項目から簡単に自動調整を行うことができます。
また、高級設定という項目に出てくる障害物自動回避をオンにするとこれもまた便利!
夏の時期は、扇風機が邪魔になりますが、この障害物自動回避機能を使うと扇風機の影が映らないよううまく避けて投影してくれます。
細部をチェック
本体重量は6.7Kgでズッシリとした重みがあります。
これまでレビューしてきたプロジェクターの中で最も高価なものなので慎重に扱いたいと思いました。
キャンプやイベントなど屋外でMarsを使用する場合は絶対に安定したところに置きましょう!
特にスタンドを使用する場合、強風にあおられると転倒する可能性があるので慎重に扱いたいですね。
リモコンは非常にシンプルになってます。
日本企業がプロジェクターを作るとボタンだらけになりそうです。
本体後部には、各種ケーブルの接続端子が設けられてます。
- USB×2
- HDMI/ARC
- HDMI
- S/PDIF
- LANケーブル
- DC端子
HDMI/ARCやS/PDIFという見慣れない端子を発見しました。
私はオーディオマニアというほどではありませんが、ネットで調べたところ、こういうものらしいです。
2,100ルーメンは何ANSIルーメンに相当する?
プロジェクターを明るい環境で見ることができる基準として「ルーメン」という言葉が使われてます。
このルーメンも若干複雑で「ISOルーメン」と「ANSIルーメン」という2つの単位が使用されてます。
ハイ、ここテストに出るのでよく覚えておくように!
ISOルーメンとANSIルーメンの測定方法の違いから、ANSIルーメンの数値は、ISOルーメンの数値よりも小さくなる傾向にあります。
一般的に、ISOルーメンとANSIルーメンの比率は、約0.8〜0.9程度です。
したがって、2100isoルーメンは、約1800〜1900ANSIルーメンに相当すると推定されます。
ただし、プロジェクターの種類や測定条件によって、ISOルーメンとANSIルーメンの比率は異なる場合があります。
なお、2100isoルーメンは、あくまでもプロジェクターの光源そのものの明るさを示す数値です。
実際に投影する画像の明るさは、プロジェクターの光源の明るさだけでなく、投影する画像のコンテンツや、投影する部屋の環境によっても異なります。
3万円クラスの入門用のプロジェクターは、ANSIルーメンが200lm〜300lmのものが一般的です。
Dangbei Marsプロジェクターは、はミドルの上位にカテゴライズされるプロジェクターということです。
投影してみた感想
日中にカーテンを開けて寝室の壁に投影してみましたが、暗くなくてもストレスなく映像を楽しめそうです。
Marsの2,100 ISOルーメンのさすが!
寝室の白壁に投影してますが、壁紙がエンボス加工されているのでMarsの100%の性能を体験できないのが残念です。
Amazonでスクリーンが2,000円くらいで販売されてるので近々買おうかと思ってます。
まず、本体を起動すると言語設定、Wi-Fiの設定から始まり、投影スタイルの選択などやっていきます。
Marsは、天吊りでプロジェクター投影できるようですが、重量が6.7kgほどあるため落下してこないか不安になります。
特に素人が天吊り施工すると万が一の時に怖いかもしれませんね。
ここからは、部屋を暗くして画面を見ていきます。
まず、ホームのUIは独自のものとなっておりシンプルにまとまってます。
どうやらAndroidベースのDangbei独自のOSで動いているようです。
画面サイズは短い距離でも意外に大きく表示できました。
壁から2,700離れた時の画面サイズは90インチ
タテ1,100 × ヨコ1,950
壁から1,600離れたときは、60インチでした
タテ720 × ヨコ1,370
狭い部屋に住んでいる人は大画面モニターを買う以外にプロジェクターを使うという選択肢もありだと思います。
YouTubeで4K動画や映画の予告編を再生してみた
まずは、2022年に公開された映画、「トップガン マーヴェリック」を再生してみました。
音量を大きくすればするほど迫力もすごく映画館気分が体験できます。
ちゃんと立体感も感じました。
側面に排熱ファンが内蔵されてますが、投影中のファンの音はものすごく静か。
ファンが回っていることに気が付かないレベルでした。
YouTubeで4K動画を再生してみました。
当然ですが1080P・・・つまりフルHD画質までしか楽しめません。
ただし、元の映像が高解像度で収録されていると、仮に2K(フルHD)で再生しても通常の2K画像よりも美しく感じることができます。
休日は、世界遺産みたいな美しい景色をボーッと眺めてビールを飲むのもいいかもしれませんね。
PS5に接続して見ました。
こちらの写真はグランツーリスモ7のプレイ写真ですが、1人称視点でプレイすると没入感が半端なく、本当に運転している気分になります。
プロジェクターでGT7をプレイしていると絶対にハンコンが欲しくなります!
続いては、レビューが賛否両論になっているFF16をプレイ。
ムービーシーンも多く、まさに映画を見ているような感覚になります。
ただし、プロジェクターのスピーカーから音が出てるため音質や臨場感に関しては、突き詰めると物足りなさを感じるようになるはず。
サラウンド7.1chなど、音にもこだわりたい方は、Bluetooth経由でヘッドホンやワイヤレススピーカーでの再生を推奨します。
PlayStation®5(PS5)をついに買えたぞ! 2023年はゲーム三昧するよ
今回は、試せませんでしたが、PS5やPCのほか、スマホやタブレットの映像をワイヤレス転送もできるようです。
アプリの選択肢が少ないのはAmazon Fire TV Stickで解決できる
Dangbei Marsには、APP STOREなるものもありますが、日本人が普段使用するであろうVODコンテンツは、お世辞にも豊富とはいえません。
このAPP STOREでは、Amazonプライムビデオ、YouTube、Netflixがダウンロードできます(プリインストール済み)。
ただし、TVer、U-NEXT、ABEMA、Paraviといった、日本で定番のVODサービスが利用できないのがちょっと残念・・・。
これを解決するには、本体にGoogle Playがインストールされていれば、もっと自由度が高くなりますが本機はそれができないのが唯一、残念なポイント。
ちなみに裏技ではありませんが、Amazon Fire TV StickをMarsプロジェクターに接続することで、この不便さから一気に解放されますよ。
Hangzhou Dangbei Network Technology Co., Ltd(ダンベイ)について
Hangzhou Dangbei Network Technology Co., Ltd(以下、Dangbei)は、中国浙江省杭州市に本社を置く、大画面向けのホームエンターテイメントサービスプロバイダーです。
2013年8月27日に、当時23歳だった金凌琳氏によって設立されました。
設立してから約10年にもかかわらずDangbei は、中国で2番目に出荷数が多いプロジェクターブランドになり、レーザープロジェクターの分野では1位です。
2022年には「中国未来ユニコーンTOP100リスト」と「2022中国未来ユニコーンスター」に選出されました。
Dangbei は、最大200インチの4K映像を投影できる「Mars Pro」や、最大120インチのフルHDに対応する「Emotn N1」など、さまざまな製品を展開しています。
また、Netflix公式ライセンスを取得したオールインワンミニプロジェクター「Dangbei Neo」も販売しています。
基本情報
- 企業名: Hangzhou Dangbei Network Technology Co., Ltd(杭州当貝網絡科技有限公司)
- 本社住所: 中国浙江省杭州市浜江区濱康路228号万福中心C座
- 代表者: 創業者兼CEO 金凌琳
- 設立: 2013年8月27日
- 従業員数: 約410名(2023年1月時点)
- 資本金: 110万元(約2,122万)
まとめ
エントリークラスのプロジェクターに物足りなさを感じるようになったら、Dangbei Marsという選択はいかがでしょうか?
日中の明るい部屋でも問題なく使え、障害物自動回避、自動台形補正、オートフォーカス機能などプロジェクターに最低限求められる機能の全てを有してます。
本機は、フルHD動画までの投影が可能ですが、4Kも投影できる上位モデル「Dangbei Mars Pro」という機種も用意されてます。
ご予算と必要なスペックを天秤にかけてこちらを選択するのもいいかもしれませんね。
今回は、Dangbei Marsをレビューしましたが気になる方はぜひチェックしてみて下さい。
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