Hey Guys!
モバイルバッテリー、プロジェクターなどのガジェットを多数リリースしているAnkerから2021年11月4日に「Soundcore Liberty 3 Pro(サウンドコア リバティ 3 Pro)」が発売されました。
Ankerのイヤホンは、超コスパイヤホンとして定評があり今回発売されたSoundcore Liberty 3 Proは、Ankerの最新フラッグシップモデルとなります。
今作は、Soundcore Liberty Air 2 Proの実質の後継機にあたり、いま話題の「自動ノイズキャンセリング」「3Dオーディオ」「マルチポイント接続」「LDAC」など全部盛りのスペックとなっています。
今まで多くのイヤホンを聴き比べしてきてましたがAnkerのイヤホンは初めて・・・
今回のレビューでは、Soundcoreシリーズの魅力やSONYのワイヤレスイヤホン「WF-1000XM4」との比較を書いていきます。
なお、Soundcore Liberty 3 Proは、自腹で購入してますので忖度なく好きなことを書いてまいります。
Ankerってどんな会社?
Ankerは、2011年6月に中国の深圳で創業されたグローバル企業です。
創業者は元Googleのエンジニアのスティーブン・ヤン。
スマホ普及機における充電器やモバイルバッテリーの製造販売に着目し業績を拡大してきました。
2013年には日本法人であるアンカー•ジャパン株式会社を創設。
- Anker・・・モバイルバッテリー、充電器類の販売
- Soundcore・・・オーディオブランド
- Eufy・・・スマートホームブランド
- Nebura・・・スマートプロジェクターブランド
Anker(碇)という軸を中心に様々なガジェット系ブランドを立ち上げ垂直統合型の経営をしていると思われます。
創業の2011年からわずか10年で上場してしてしまうほどのスピード感は、今の日本の企業体質ではなかなか難しいなとつくづく思わされました。
Soundcore Liberty 3 Proのスペック
製品名 | Anker Soundcore Liberty 3 Pro |
---|---|
再生可能時間 | ・通常モード:最⼤8時間(イヤホン本体のみ) / 最⼤32時間(充電ケース使⽤時) ・ノイズキャンセリングモード:最大6時間(イヤホン本体のみ) / 最大24時間(充電ケース使用時) ・LDAC使用時(通常モード):最⼤4時間(イヤホン本体のみ) / 最⼤16時間(充電ケース使⽤時) ・LDAC使用時(ノイズキャンセリングモード):最大3時間(イヤホン本体のみ) / 最大12時間(充電ケース使用時) |
充電方式 | USB Type-C / ワイヤレス充電 |
充電時間 | 約2時間(充電ケース *USBケーブル使用時) / 約3.5時間(充電ケース *ワイヤレス充電器使用時) |
重さ | 約59g(充電ケース含む) / 約7g(イヤホン本体 片耳) |
防水規格 | IPX4 |
通信方式 | Bluetooth 5.2 |
Bluetoothプロファイル | A2DP, AVRCP, HFP, HSP |
対応コーデック | SBC / AAC / LDAC(iOSはLDAC使用不可) |
特徴
特徴はこんな感じ
- ウルトラノイズキャンセリング2.0に対応
- 3Dオーディオ(空間オーディオ)
- マルチポイント接続
- LDAC対応
- 装着検出機能
- アプリでイコライザー調整可能
- HearIDで聞こえにくい音域をブーストしてくれる
以下、Soundcore Liberty 3 Proの特徴を紹介していきますが、Ankerの公式トレイラーを見れば簡単にどんな商品化がわかるかと思います。
ウルトラノイズキャンセリング2.0に対応
Soundcore Liberty 3 Proを買った人の多くがこの機能を体験したいがために買うと言っても過言ではないでしょう。
ウルトラノイズキャンセリング2.0は、周囲の雑音の種類を検知し、騒音のレベルに応じた強さのノイズキャンセリングを自動でかけてくれる機能です。
これに似た機能を使えるのがSONYのXF-1000XM4です。
ノイズキャンセリング機能は便利な反面、音質の劣化は避けられませんが、この機能がついていれば静かな環境下での過度なノイズキャンセリングを防止します。
また、風の音が気になるシーンでは「風切り音を低減」をオンにすることで快適にご使用いただけます。
WF-1000XM4をレビュー ノイキャン弱くて音質も普通な退屈イヤホン
マルチポイント接続
Soundcore Liberty 3 Proは同時に2台の機器と接続することが可能。
また、Bluetooth接続を都度切り替える必要がなく、スマホで音楽、PCでWEB会議などの使い分けをスムーズに行うことができます。
再生中の機器の再生を停止の上、2台目の機器で再生を開始ください。
3Dオーディオ(空間オーディオ)
ワイヤレスイヤホン業界は、3Dオーディオ機能を搭載するのが最近のトレンドです。
3Dオーディオといえば、AirPods ProやXF-1000XM4でしかこれまで体験できませんでしたが、今作のSoundcore Liberty 3 Proでも使えるようになりました。
ただし、全ての音楽が3Dオーディオで楽しめるわけではなく、「Amazon Music」「Artist Connection(ソニーが運営)」「nugs,net」などのサービスで体験ができます。
ちなみにAmazon Music Unlimitedは、現在3ヶ月無料キャンペーンを行っています。
Soundcore Liberty 3 Proを買う予定の方はあわせて入会することをオススメします。
LDAC対応でハイレゾ音源も再生できる
LDACはソニーが開発した音声コーデックで、一般的なSBCコーデックの3倍の情報量が転送できます。
まあ簡単に説明するとハイレゾ音源をSoundcore Liberty 3 Proで再生できるよって意味です。
そのほか、Anker独自開発のミックスドライバー(A .C .A.A 2.0)を搭載しており、低音から高音まで幅広い音域を高音質で再現してくれます。
Soundcore Liberty 3 Proの価格
これまでAnkerのイヤホンというと8,000円〜15,000円の価格帯の製品が多かったですが、Soundcore Liberty 3 ProはAmazonで19,800円で販売されています。
正直なところ「コスパがいい」値段ではなくなってしまいました。
でもBoseやSONYのフラッグシップワイヤレスイヤホンと比較するとお手頃であることは間違いありません。
AnkerといえばAmazonのセールで度々安くなることがあるので、今後タイミングが合えばもう少し安く買える場合もあります。
現在、AmazonでSoundcore Liberty 3 Proを買うと、先着3,000台まで購入価格の20%のAmazonポイントが還元されます。
開封
こちらが外箱ですがチープさは皆無。
Ankerの製品に対する本気度が伝わってきます。
パカっと開けると中身は3つの構成になっています。
今回は、写真に収めてませんが説明書は左側(装着感を高めるイヤホン装着方法)の中に入ってます。
イヤーピースはXS〜Lまでの4種類が付属。
そんで右下の輪っかみたいなものはイヤーウィングですがこれも4種類ありました。
イヤーウィングはBoseのイヤホンの専売特許みたいなものですが、Soundcore Liberty 3 Proにも最初から入っているのが素晴らしいポイントです。
試しに運動しながら使ってみましたが、外れることなくガッチリホールドしてくれました。
充電ケースに入れる前にイヤーウィングとチップを取り付けておきます。
ゴールドカラーは、やっぱり高級感がありますね。
蓋を開けると充電インジゲーターが点滅します。
充電はUSB Type-Cですがワイヤレス充電にも対応しています。
なんだかマカロンみたい。
充電はケースに入れてみました。
このデザインは、着け外しするときにすごく使いやすいです。
ちなみに充電ケースの中は、ダース・ベイダーの鎧みたいな光沢感があります。
Soundcoreアプリで自分好みにカスタマイズしよう
スマホとのペアリングですがSoundcoreアプリを使用します。
Soundcore
Power Mobile Life LLC無料posted withアプリーチ
アプリを立ち上げたSoundcore Liberty 3 Proを選択しペアリングします。
このSoundcoreアプリを使って、まずはウルトラノイズキャンセリング2.0の設定をしてみました。
イヤホンを装着した状態で、騒音のある場所で設定していきます。
耳の形状と聴力に合わせてノイズキャンセンセリングをかけてくれます。
このHearIDテストですが多分、イヤホンの外とイヤホンの中とで外音の音量差がどれくらいあるのかを計算しているんじゃないかと思います。
このほか、このアプリからLDACの設定ができたり操作方法を設定できたりといろいろなことができます。
また、最初にペアリングをしたら必ずファームウェアアップデートをやっておきましょう。
操作方法
説明書に使い方が載ってますが読むのが面倒ですよね。
操作方法は、覚えるまでが大変ですがこんな感じです。
デフォルトの状態だと、曲送りはできるけど曲戻し(巻き戻し)ができないので使いやすいようにカスタムしておくといいでしょう。
使ってみた感想
- 低音
- 中音
- 高音
- 解像度
- 音の分離
- 音場
- キレ
- ANC(アクティブノイズキャンセリング)
オーディオレビュー恒例のオススメ楽曲のコーナーです!
今回のレビューに使用した曲は、雨のパレードのTokyoです。
雨のパレードは、バンド形式のグループなんですがEDMと人間の演奏をうまく融合させた新世代のバンドです。
中でもこのTokyoという楽曲は、郷愁漂うメロディラインに決して機械的になっていないコンピューターの音が乗っていて、不思議な漂流感漂う楽曲です。
Soundcore Liberty 3 Proを使った第一印象は、低音がよく鳴るイヤホンだなと感じました。
とにかく低音の主張が凄くてイコライザーで全音域をフラットにしているにも関わらず、主張してくる感じが鬱陶しく感じました。
でもこの楽曲と相性がいいのかベースラインとシンセのコードがいい具合に響き合い楽曲の世界にグイグイと引き込まれてしまいます。
音場、解像度ともに優れていているのも相まってこの曲のためにあるようなイヤホンだなと感じました。
いつも気になるハイハットの音質ですが粒だちもよくしっかりなってくれますが高音域の音がなんとなく硬く聞こえてくるのが気になりました。
ちょっと感覚的な表現になってしまいましたがSONYやBOSEと勝負しても十分に渡り合える性能のイヤホンだと思います。
でも、低音の鳴り方がもうちょっと繊細になってくれたら尚よしかな。
高校生から39歳くらいをターゲットにしたドンシャリ系のサウンドです。
Soundcore Liberty 3 Proを使ってみた感じは、ざっくりこんな感じです。
- 3Dオーディオを使うと高音が耳に刺さる
- 3Dオーディオは解像度が下がる気がする
- 高音域の粒だちはいいが、音に硬さを感じる(音の伸びがもう少しあると良い)
- バスドラの音に空気感があり鼓膜を押されるような迫力のある低音がトレードマーク
- ただし、低音が目立ちすぎて他の音域の繊細さが相殺されてしまっている
- 低音は、イコライザーでフラットに設定しても、なお低音が主張をし続けて鬱陶しい
- LDACを使うと音が煌びやかになり楽曲に厚みが出て最高!
- 解像度は高く、定位感は感じられるが音場はそれほど広く感じない。
- 音のキレはイマイチ
- ホコリがつきやすい
- ケースが安っぽい
- コスパが良いとは思わない
- ノイキャンは、思ったほど効かない
ノイキャン性能について
Soundcore Liberty 3 Proのノイキャン性能を期待して買ったわけですが、正直強くはありませんでした。
性能的には、SONYのWF-1000XM4と同等か少し強いかといったところでした。
おそらく飛行機の中のような低音に近いノイズは問題なく消えてくれますが、電車内のレールのような音や少し高めの音は消えにくい感じです。
ノイキャン性能に関しては、やはり航空業界で鍛えられたBOSEが優位かと思われます。
こんな音楽に最適
- ポップス
- EDM
- ライブ音源
- ロック
20時間エイジングさせてみた
購入してから約1週間、移動時間に毎日3時間ほど使用してみました。
イヤホン業界には、正しいエイジングのやり方の方法があるのかもしれませんが、高温の鳴り方に関しては若干変化が出てきた気がします。
耳が慣れただけなのかもしれませんが・・・
他のSoundcore製品との機能比較
Soundcore Liberty 3 Pro | 【第2世代】Soundcore Liberty 2 Pro | Soundcore Liberty Air 2 Pro | Soundcore Life P3 |
---|
ノイズキャンセリング | ウルトラノイズキャンセリング2.0 | – | ウルトラノイズキャンセリング | ウルトラノイズキャンセリング |
ノイズキャンセリング最適化 | 自動/手動調整 | – | 手動調整 | 手動調整 |
対応コーデック | SBC/AAC/LDAC | SBC/AAC/LDAC | SBC/AAC/LDAC(要ファームウェアアップデート) | SBC/AAC |
ハイレゾ再生(LDAC使用時) | ○ | ○ | ○ | ○ |
外音取り込み | モード選択対応 | ○ | ○ | ○ |
パーソナライズ対応(HearID機能) | イコライザー/ノイズキャンセリング | イコライザーのみ | イコライザーのみ | – |
再生可能時間 | 最大32時間 | 最大26時間 | 最大26時間 | 最大35時間 |
ワイヤレス充電 | ○ | ○ | ○ | ○ |
マルチポイント接続 | ○ | – | – | – |
特徴 | 進化したAnker独自技術のドライバー構造「A.C.A.A 2.0」があらゆる音域での高音質を実現。高音質コーデック・LDACにも対応し、ワイヤレス接続でもハイレゾ音源の再生が可能に。新たに「ウルトラノイズキャンセリング 2.0」も搭載し、音楽への没入感を極限まで高めた完全ワイヤレスイヤホン | Anker独自技術「同軸音響構造(A.C.A.A)」による臨場感溢れるサウンドはそのままに、新たに高音質コーデック・LDACに対応し、ワイヤレス接続でもハイレゾ音源の再生が可能に。さらに、外音取り込み機能も搭載された次世代モデル | Anker独自の「ウルトラノイズキャンセリング」を搭載。次世代のカスタムイコライザー機能「HearID 2.0」やワイヤレス充電対応など、さらに進化した機能性と音質を兼ね備えたLibertyシリーズ上位モデルの完全ワイヤレスイヤホン | Anker独自技術の「ウルトラノイズキャンセリング」を搭載し、前モデルから大幅に進化。最大35時間の長時間再生やワイヤレス充電に加え、「ゲーミングモード」や「イヤホンを探す」機能など幅広いアプリ機能に対応した多機能モデルの完全ワイヤレスイヤホン |
Ankerはこれまでたくさんのワイヤレスイヤホンを発売してきました。
私もことあるごとに何度か買おうと思っていましたが種類がありすぎてどのモデルを買ったらいいのかわからないという悩みがありました。
上の表によると、Soundcore Liberty 3 Proは、前モデルのSoundcore Liberty 2 Proの後継機というよりも、Soundcore Liberty Air 2 Proのアップデートバージョンという見方があります。
私は、Anker製品は、Liberty 3 Proしか使ったことがありませんが、とにかくコスパだけを求めるならLiberty Air 2 Proを推します。
SONYのWF-1000XM4に近い機能を求めているAnkerフリークはSoundcore Liberty 3 Proの購入をオススメします。
まとめ
同社のイヤホンは、とにかく「コスパがいい」という言葉で一括りにされてしまいがちですが、それは失礼に当たると感じます。
本作は、緻密なマーケティングに基づいて商品開発をしているのがヒシヒシと伝わる製品です。
玄人には、Liberty 3 Proは、万人受けするサウンドでつまらないと思うかもしれませんが、それがSoundcoreシリーズなのです。
偉そうなことを語ってしまいましたが、LDAC、自動ノイズキャンセリング、3Dオーディオと最新のトレンドを熟知した製品作りは、まさに天晴れです。
Soundcore Liberty 3 Proは、決してコスパは良くありませんが、今まで10,000円以下のイヤホンを使っている人の「脱・初心者オーディオ」的アイテムです。
iOSユーザーは、LDACコーデックを選択できませんがAirPodsより音はいいかもしれません。
皆さんもSoundcore Liberty 3 Proで好きな音楽聴いてみませんか?
コメント