Hey Guys!
ガジェットブロガーのteru(@teru_cobba)です。
中華ゲーム機「RG353P」が2022年6月に発売されましたね。
初めてこのマシンのデザインを見たとき、あろうことか、「あのANBERNICがこんなデザインのゲーム機を作るわけないだろ!?」と二度見して確認してしまうレベルでした。
ところが中華エミュレーター機は不思議なもので・・・
「事前の期待値が低ければ低いほど良機」
というワケの分からない法則が存在します。
結論から書きますが今回レビューするRG353Pも見事この法則に当てはまり使ってみて「意外に良いじゃん!」と思う場面がいくつかありました。
今回は、中華ゲーム機の専門店「WHATSKO様」よりサンプルを送っていただきましたので、カスタムファームウェア(CFW)の導入方法、使用感を含めたレビューを書いていきます。
- apkをインストールすればAndroidのゲームも遊べる
- YouTubeなんかも使える
- RAM 2GB搭載でレトロゲームも比較的サクサク動かせる
- 握りやすいデザイン
- デザインがちょっとダサい
- Google Playを導入する方法が少し複雑
RG353Pのスペック
製品名 | RG353P (ANBERNIC) |
---|---|
システム | Linux/Android 11(デュアルOS) |
ディスプレイ | 3.5インチ IPSディスプレイ |
画面解像度 | 640 × 480 |
SoC | RK3566 1.8Ghz |
RAM | 2GB LP DDR4X |
ストレージ | ①Linux 16GB + ②ROM用スロット + ③本体内蔵(Android)32GB |
大きさ | 174mm×79mm×22mm(実寸値) |
重さ | 213g(実寸値) |
バッテリー容量 | 3,500 mAh(8時間程度) |
充電 | USB Type-C |
素材 | ABS樹脂 |
スピーカー | ステレオ |
イヤホンジャック | ○ |
バイブレーター | ○ |
Wi-Fi | 2.4/5G Wi-Fi対応 |
Bluetooth | Bluetooth 4.2対応 |
HDMI | 〇 |
RG353Pは、RG552に次ぐスペックをほこります。
SoCは前回レビューしたRG503と同じRK3566というチップセットが搭載されてますが、本機はRAMが2GBにアップグレードされているのが特徴です。
おそらくデュアルOSを搭載している関係でAndroid側を快適に遊べるよう頑張ってしまったのではないかと思います。
RG353Pのディスプレイサイズは、3.5インチで以前紹介したRG351MPのIPS液晶を踏襲しているかたちです。
いっぽう、兄弟機であるRG503は5インチの有機ELディスプレイ5インチです。
画面の大きさを優先してRG503を買っても良し。
携帯性とAndroidも楽しめるメリット選んでRG353Pを使うも良し!
結論としては両方揃えてしまうと良いかと思います。
価格
RG353Pの価格はWhatskoのサイトで19,799円です。
長引く円安のせいでいつもなら120,000円から15,000円くらいで買えるんですが値上がりしましたね。
値上がったんじゃなくて日本円の価値が下がっているだけ説が正しいと思う。
そんなあなたに朗報!
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AndroidとLinuxの切替が可能
RG353Pは電源を入れるときにそのまま電源ボタンを押すとLinuxが起動します。
Android側を起動させたい場合は、ファンクションボタンと電源ボタンを同時押しすることで起動することができます。(CFWを入れてる場合、MicroSDカードを抜いて電源ボタンで起動します)
Androidも使えると書くとGoogle Playも遊べるぞ!
・・・とつい興奮してしまいがちですが、デフォルトの状態ではGoogle Playは入ってません。
Androidのアプリを導入したい場合は、APK PUREのようなサイトからapkファイルをダウンロードし、内部で展開することでアプリが使えるようになります。
ただし、有料アプリはできないのでご注意を。
Google Playの導入方法
先に紹介した通り、RG353PにはGoogle Playが搭載されていません。
YouTubeを調べたところGoogle Playの導入方法を解説している方がいたので試してみました。
原理はRG353PのAndroidをRoot化してGoogle Playを焼くという手法のようですが、途中で詰んでしまい結局諦めてしまいました。
しかもそのとき、誤ってLinux側のMicro SDカードにデータを書き込んでしまいストックOSが起動しなくなるというトラブルまで発生・・・
仕方なくCFWのJELOSをインストールしてみることにしました。
(ちなみにJELOSの導入に成功しましたが、後日Google Playの導入に再挑戦したところ、またJELOSが起動しなくなってしまうというトラブルに見舞われました・・・)
RG353PにJELOSをインストールしてみた
ストックOSといって買った時に入っているLinux OSをそのまま使っても良いんだけどCFWを入れることで一部のハードのエミュレーションを高めたりすることができます。
またCFWを入れることでUIが変化するのでカスタマイズ(改造)する楽しみがあります。
下記リンクよりRG353P用のJELOSがダウンロードできます。
ANBERNIC RG353P用のJELOSのダウンロードページ
赤枠のJELOS-RG353P.aarch64-20220629.img.gzをダウンロードします。
ここから先のやり方はRG503でも解説している通りなのでそちらの記事を参考にしてみて下さい。
ただし、micro-SDカードをフォーマットするためのフリーソフト「SD-Card Formatter」とIMGロムを焼くための「Win32DiskImager」が最近使えなくなってしまいました。
これに代わるソフトとして『I-O DATAハードディスクフォーマッタ』(SDカードフォーマット用)と『Rufus』(IMGロム書き込み用)を使いました。
私は普段CFW(カスタムファームウェア)を試すようなことはしません。
今回はAndroidを触っているときにうっかりLinuxのmicro-SDカードを壊してしまったためCFWをいじってみました。
ちなみにJELOSを使うメリットはセガサターンやDCのエミュレーター安定性がアップするほか、オートセーブ機能に対応するなどストックOSにはない魅力があるようです。
ストックOS(純正)も定期的にアップデートされているようで、CFWから純正に戻す場合、同じ手順でANBERNICのサイトからOSをダウンロードすることが可能です。
細部をチェック
ちょっといつもと紹介する順番が変わってしまいしたがさっそく開封していきます。
ANBERNICの箱といえば白を基調とした控えめなデザインが特徴なんですが、今回は珍しくカラーの箱です。
これは私の勝手な推測ですが、今回リリースされたRG353Pはおそらく他のメーカーからのODM製品なんじゃないかと考えます。
他のメーカーがデザインと筐体設計を行いANBERNICの暖簾(のれん)で製品を出してるんじゃないかと思います。
ANBERNICといえばクールなデザイン性と操作性が素晴らしいですが、今回のデザインにあまりANBERNICのDNAを感じないのは私だけでしょうか?
こちらは付属品です。
最近の中華ゲーム機はガラスフィルムまで付いてくるのが当たり前になりつつあります。
100均にちょうど良いサイズの液晶フィルムが売ってないので最初からついてくるのは嬉しいですね。
それとWhatskoさんから送ってもらったRG353Pには、64GBのMicro SDカードが入ってました。
右側のTFカードスロットに入れてみたところゲームROMがたくさん入ってました・・・
私はすでに256GBの中華ゲーム機専用のMicro SDカードを持っているので使いませんが、入っていたROMをそのまま使うと違法なので削除しておきましょう。
Micro SDカードをフォーマットすれば他の用途にも使えるので地味に嬉しい。
デザインは微妙ですが意外に持った時に握りやすくて使いやすかったです。
その秘密は背面の滑り止めラバーグリップです。
これはANBERNICの中華ゲーム機にはほぼ全てついているモチーフです。
日産スカイラインの丸目テールランプみたいな関係です。
十字キーは浅めで格闘ゲームもやりやすいです。
ABXYボタンの押し心地はさすがANBERNICといった感じで変にカチャカチャせず使いやすいです。
ANBERNICと双璧をなす、Powkiddyに爪の垢を煎じて着払いで送ってあげたいです。
といっても、最近のPowkiddy製品のボタンの押し心地は改善されつつあるんだけどね。
ショルダーボタンは前と後ろに配置されているのでAndroidのFPSゲームをやるのに使いやすそうです。
Micro HDMIケーブルを挿すと大画面のモニターでもゲームが遊べるのが良いですね。
下部には左右にMicro SDカードスロットがあります。
左側がLinux OS用(FW)で右側がゲームのROMを入れるスロットです。
ちなみにAndroid OSのデータは内部にMicro SDカード32GBが入っているため外側からはアクセスすることができません。
フォーマットしたMicro SDカードを右側に入れると自動的に各ゲームマシンごとのゲーム用フォルダが生成されるので、その中にROMを入れていきます。
使用感
まず、LinuxとAndroidのデュアルOSが使えるのが非常に面白い点です。
同様の中華ゲームはRG552しかこれまでありませんでしたが、RG552は約27,000円と高いです。
円安で中華ゲーム機が値上がりしたといってもRG353Pはギリ2万円以下で買えるので値段的には魅力があります。
ボタンの操作感も気持ちよく使えますが、個人的にはRG503の5インチOLEDのサイズが気に入ってるのでPSP、ドリームキャスト未満のゲームの遊ぶのはRG353Pで。
PSP、ドリームキャスト以上のゲームを遊びたい場合はRG503でといった具合に使い分けてます。
もちろんスペック的にRG353Pの方が優れているので画面が小さいという点を許容できるなら全く問題なく遊べます。
PS2、GC(ゲームキューブ)をプレイするにはスペック不足
Android側には「AetherSX2」というPS2エミュレーターと「dolphin」というGCとWiiを遊べるエミュレーターアプリが内蔵されてました。
まずはGCのスーパーマリオサンシャインをプレイしてみました。
オープニングムービーは、一応問題なく再生することができましたがゲームが始まるといきなりカクつくなど、とても快適とは、程遠いプレイヤービリティでした。
次にAetherSX2でPS2の名作「鬼武者 2」を起動させてみました。
初っ端の布袋寅泰のムービーがベリースローリー。
その後、ゲームをスタートさせましたがとても遊べるクオリティではありませんでした。
この様子だとAndroidで原神をプレイするなんて絶対不可能だと思います。
まとめ
RG353Pについて厳しい意見を書いてしまいましたが新型SoC「RK3566」と「2GBのRAM」という中華ゲーム機としてはミドルハイなスペックのため、つい期待して高次元なことを求めてしまいました。
CFWとの相性もありますが、これまでの中華エミュレーターではスペック的に再現が難しかったNintendo 64、PSP、ドリームキャスト。
さらにセガサターンまで快適に使えるようになったのが本機の最大の特徴です。
また、Android側ではGoogle Playは使えないものの、Google Chrome(ウェブブラウザ)が使えます。
ブラウザー経由でYouTubeを見たり、メールチェックができたりとこれまでの中華エミュレーターに「できなかったことができる」という点も強みです。
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