初代Apple Watchが2015年に登場して早10年ですが、次の10年はスマートリングの時代が来ると個人的に予測してます。
スマートウォッチは便利ですが、毎晩の充電ルーティン、寝返りのたびに感じる金属の違和感、そして“計っただけ”で終わる歩数&心拍データに満足してないユーザーもきっと多いはずです。
- 装着感の違和感:常時装着することによる不快感。特に睡眠時。
- バッテリー寿命:頻繁な充電が必要で、長時間の使用が難しい。特にApple Watch。
- 身体データを収集するだけ:データを組み合わせて健康に関するアドバイスをしてくれない。医療機器ではないので仕方ないかもですが。

そんなモヤモヤをブレークスルーしてくれる製品が、インド発の「 Ultrahuman Ring Air 」 です。
重さはわずか 2.4 g、厚さ 2.45 mm。チタンの極薄リングに搭載された AI が、睡眠・ストレス・カフェイン摂取までコーチング。
まるで“オカン級”の気遣いで、あなたの 24 時間をアップデートしてくれます。
そうです!
ただデータを記録するだけじゃなく、「あなた」のコンディションに合わせて、「今、何をすべきか」を具体的に教えてくれるんです。



- 睡眠の質を上げるには、あと何時間後までに寝るべきか?
- カフェインの効果を最大限に活かしつつ、夜の睡眠に響かせないためには、何時までにコーヒーを飲むべきか?
- 今日の体調なら、どれくらいの運動が最適か?
- ストレスレベルが高まっているから、少し休憩して深呼吸しませんか?
こんな感じで、日々の生活に役立つ具体的なアドバイスを、適切なタイミングでスマホに通知してくれるんです。
これまでの健康管理ガジェットが「記録係」だとしたら、Ultrahuman Ring Airは「優秀なコーチ」であり「自分をよく知ってるオカン」。
スマートウォッチの煩わしさから解放され、もっとスマートに、もっと深く自分の身体と向き合いたいという方に、ぜひ知ってほしいガジェットです。
今回は、このスマートリングの特徴や使用感を詳しくレビューしていきます。
この製品はメーカーUltrahuman様より製品提供を受けて記事を書いております。この記事には広告が含まれております。
YouTube動画もご覧ください
YouTubeで細部まで解説してますので、ぜひこちらもあわせてご覧ください。
Ultrahumanってどんな会社?
Ultrahumanは、2019年にインドで設立されたヘルステック企業。
インド第3の都市であるバンガロールを拠点にしつつ、UAE、米国、フランスにもオフィスを構えるなど、グローバルに事業を展開しています。
ウェアラブルデバイスとしてのスマートリング開発に力を入れており、特に睡眠や活動、回復といった健康の根幹に関わるデータの精度と、それを分かりやすくユーザーにフィードバックするアプリのUXに強みを持っています。
彼らのミッションは、日々の生活における体の様々なデータを測定・定量化し、そのデータを元に個人に合わせたインサイトや改善策を提供することで、ユーザーが自身の体や心についてより深く理解し、より良い選択をできるようサポートすることを目指しています。
ヨガ発祥の地であるインドの企業らしく、アプリにブレスワークのプログラムが充実している点も、彼らのバックグラウンドや哲学を反映していると言えるでしょう。
スペック表

項目 | 仕様 |
---|---|
重量 | 2.4 g〜3.6 g (サイズによる) |
厚さ | 2.45 mm |
素材 | 外部ケーシング: 航空宇宙グレードチタン、内部ライナー: 医療グレード樹脂 |
バッテリー駆動時間 | 4日~6日間 |
充電時間 | 2〜3時間 |
防水性能 | 100m |
接続 | Bluetooth Low Energy (BLE) |
センサー | 皮膚温度センサー、赤外線PPGセンサー、6軸モーションセンサー |
対応OS | iOS, Android |
データ連携 | Apple Health, Google Fitなど多数のフィットネスアプリ |
サブスクリプション | 不要 |
カラーバリエーション | Aster Black, Space Silver, Matte Grey, Bionic Gold, Raw Titanium |
特徴

- 驚異的な軽さと薄さ
- 洗練されたデザインと豊富なカラーバリエーション
- サブスクリプション不要で全機能が利用可能
- 精度の高い睡眠および活動トラッキング
- 充実したアプリ連携機能
サイジングキットで自分にあったサイズを測ろう

製品を購入する際、まず最初にやることは、サイジングキットで自分の指にあったリングサイズを選ぶことです。
サイジングキットには、5号から14号までのサイズのモックが入っておりました。

ちなみにUltrahuman 公式サイトから購入するとサイジングキットが無料で送られてきますが、Amazonで購入した場合、別途500円かかります。

以前、FOSMET RINGXというスマートリングで11号を選びました。
FOSMET RINGXの11号とUltrahuman Ring Airの11号では若干サイズが違い、同じ11号でも後者の方が少しゆったりとしたサイズ感でちょうど良かったです。

というわけで現在、別のスマートリングを持っている方もいるかもしれませんが、製品によってサイズ感が違うということを覚えておくと良いでしょう。
サイジングキットは、2晩しっかり装着してからオーダーするようにしましょう。

その後にリングカラーを選んでサイズを記載して発注という流れになります。
開封と外観をチェック

さて、製品のパッケージは、非常に高級感があり、もしAppleがスマートリングを再発明…、
じゃなかった発売したらこんなパッケージデザインになりそうだなというくらい質感がそっくりです。

パッケージの裏面にはシリアルナンバーのようなものが記載されてます。

「Designed by cyborgs in India,UAE and France」という表記が書かれてます。

「結局どこでデザインしたんかハッキリせい!」と突っ込みたくなりました。

- Ultrahuman Ring Air本体
- 専用充電器
- USB-C to USB-Cケーブル(専用)
- 取扱説明書
- Ultrahumanステッカー

付属のステッカーは凹凸感があって質感がいいのでラップトップやバイクのタンクなどに思わず貼りたくなってしまいます。
リングを初めて手に取った瞬間、あまりの軽さに驚いてしまいました。
チタン製なのでもっと金属の重みがあるかと思いきや、プラスチック製の指輪のような軽さといった表現しか見当たりません。

今回も11号サイズを選びましたが実際に重量を測ってみたところ、約3gでした。
厚みは2.4 mm。
以前、レビューしたFOSMET RINGXの厚みは、2.8mm。
スマートリングを実際に指にはめてみると、わずかな差が大きな差であることに気付かされます。

内側には、樹脂コーティングされており、内部の電子部品が保護されてます。
このコーティングのおかげか、100 m 防水なのでシュノーケリング程度なら安心。
ただし公式には“水深 100 m でのダイビング用途”は推奨されていません。

充電は、専用の充電台を使います。
付属品の際は、純正のUSB-Cケーブルでないと充電がうまくいできませんでした。
もし、外出先で充電する際は、専用充電台と専用のケーブルをお忘れなく。

装着してみると改めて「軽さ」「薄さ」に驚きました。
アプリでわかる項目や機能
Ultrahuman Ring Airの真髄は、リングで取得した生体データを、専用アプリがどのように分析し、私たちにどんなインサイトを与えてくれるかにあります。

一般的なスマートウォッチが測定できる歩数、消費カロリー、睡眠時間、心拍数、血中酸素濃度、皮膚温、アクティビティといった基本的な項目はもちろんのこと、Ultrahuman Ring AirはこれらのデータをAIが高度に分析し、あなたの健康状態を具体的な数値や分かりやすいアドバイスとして提供してくれます。
まさに、指先一つで体の声を聞けるような感覚です。
特筆すべきは、一般的なウェアラブルデバイスにはないユニークで非常に役立つ機能がいくつか搭載されている点です。
これらの機能が、日々の健康管理を単なるデータ収集から、より実践的で効果的な行動へと繋げてくれます。
- CAFFEINE Window(カフェイン許容ウィンドウ):カフェイン摂取の最適なタイミングを提案し、睡眠の質を向上させます。
- ムーブメントスコア:日々の活動量を100点満点で評価し、運動不足を可視化します。
- ストレスレベルの測定:心拍数や血中酸素濃度からストレス状態をリアルタイムで把握。
- 睡眠トラッキング:睡眠時間や質を分析し、改善のためのアドバイスを提供。
- DYNAMIC RECOVERY(動的回復スコア):身体の回復度合いを数値化し、最適な休息タイミングを提案。
- ブレスワークとワークアウト:多彩な呼吸法や運動プログラムを収録し、健康維持をサポート。
CAFFEINE Window(カフェイン許容ウィンドウ)

コーヒー好きにはたまらない、そして非常に実用的な機能がこの「CAFFEINE Window」です。
朝、目覚めてから「いつカフェインを摂取するのが体に最も良いか」、そして夜の質の高い睡眠を妨げないために「いつまでにカフェインの摂取を終えるべきか」を教えてくれます。
アプリでは、コーヒーだけでなく、紅茶やコーラ、ウーロン茶、エナジードリンクなど、様々な飲み物に含まれるカフェイン量とその分解に要する時間の目安をグラフで視覚的に表示してくれます。
さらに、自分で摂取したカフェインを含む飲食物を記録することで、個々のカフェイン感受性に基づいた、よりパーソナルなアドバイスが得られます。
たとえば、「今日のあなたの活動量と睡眠状態なら、〇時までにコーヒーを飲み終えるのが理想的ですよ」といった具体的な提案をしてくれるわけです。

「え、そんなことまで分かるの!?」と、正直驚きました。これはApple Watchにはない、まさにUltrahuman Ring Airならではの細やかな気配り(機能)と言えるでしょう。
夜遅くまで仕事をする時など、「あと何時までカフェインOK!」なんて表示が出ると、ちょっとしたリミットみたいで面白いですよ。
もちろん、飲みすぎは禁物ですが(笑)。
ムーブメントスコア

私たちの体がどれだけアクティブであるかを分かりやすく教えてくれるのが「ムーブメント」スコアです。
歩数や消費カロリー、ワークアウトデータに基づいて、現在の活動レベルと1日の総合的な活動量を100点満点で評価してくれます。
デスクワークなどで長時間座りっぱなしの状態が続くと、このスコアは徐々に減点されていきます。
「あぁ、また座りすぎてるな…」と視覚的に確認できるのは、立ち上がって体を動かそうというモチベーションに繋がります。
逆に、積極的に歩いたり運動したりすることでスコアはリアルタイムに上昇します。
まるで自動車のスピードメーターを見ているような感覚で、日中の運動量に対してアクセルやブレーキをかけたりする動機につながります。
もちろん座っているだけで容赦なく減点される様は、ちょっとスパルタなトレーナーみたいですが、おかげで「じゃあちょっとそこまで散歩するか!」と自然と体が動くから不思議です。
Apple Watchでは座りすぎを通知してくれますが、にはない、Ultrahuman Ring Airは、立った後にしっかり動いているかまでモニタリングしてる点が差別化ポイントです。
ストレスレベル
心拍数や血中酸素濃度といったバイタルデータをリアルタイムで分析し、現在のストレス状況を教えてくれるのが「ストレス」機能です。
正直、「本当に分かるの?」と半信半疑でしたが、これが結構な精度なんです。

先日、緊張感のある会議中にアプリを確認したところ、上司に詰められた時間帯に見事にストレス値が上昇していました。
日々の仕事や人間関係で知らず知らずのうちに溜まっているストレスに気づかせてくれる、まるで心の体温計のような機能です。
これもApple Watchにはない、メンタルヘルスケアに踏み込んだユニークな機能と言えるでしょう。
Sleep(睡眠スコア)

健康管理において、睡眠の質は非常に重要です。
Ultrahuman Ring Airは、睡眠時間、心拍数、皮膚温、血中酸素濃度などのデータを総合的に分析し、睡眠の質を点数化してくれます。
手首で測定するスマートウォッチに比べて、指で測定するスマートリングの方がより正確なデータを取得できると言われています。
実際に私が使用しているApple Watchと比較してみましたが、睡眠時間や深い睡眠、レム睡眠などのデータに大きな誤差はなく、Ultrahuman Ring Airのデータの正確性を実感しました。
さらに興味深かったのは、お酒を飲んで寝た日とそうでない日で、睡眠中の心拍数に明確な変化が見られたことです。


飲酒した日は心拍数が高くなり、それに伴って睡眠の質を示すスコアも低くなりました。
「やっぱりお酒を飲むと睡眠の質が下がるんだな」ということを、データとして突きつけられると説得力が違いますね。
まるでAIがお母さんのように「〇時までに寝ると、もっとスッキリ起きられますよ」「睡眠負債が溜まっていますよ、今日は早めに休みましょう」といったアドバイスを通知してくれるので、「はーい、分かったよ、お母さん…」と素直に従ってしまう自分がいます(笑)。
この「お母さんみたいな通知機能」が、優しさと同時に「ちゃんと見られてるぞ」という適度なプレッシャーを与えてくれるので、睡眠習慣の改善に役立ちます。
DYNAMIC RECOVERY(動的回復スコア)

日々の活動やストレスによって疲労した体が、どれだけ回復しているかを示してくれるのが「DYNAMIC RECOVERY」スコアです。
皮膚温度、睡眠の質、アクティビティ、心拍数などの複数のデータを元に、現在の身体の疲れ具合やコンディションを数値化してくれます。
激しい運動をした後や、ストレスの多い日が続くとこの数値は低くなります。

「あぁ、今日はちょっと体が重いな…」と感じる時にこのスコアを見ると、「やっぱりな、無理せず休息しよう」という判断ができます。
逆に、しっかり休息を取ったり、質の良い睡眠がとれたりすると、スコアが上昇し、体が回復していることを実感できます。
このスコアを見ることで、自分の体の声に耳を傾け、休息や活動のバランスを適切に取ることができるようになります。
トレーニングの成果が出ているか、日々の疲れがちゃんと取れているかを確認できる、まるで体の通信簿のような存在です。
Ultrahumanに収録されている多彩なアクティビティプログラム
ブレスワーク

さすがヨガ発祥の国の製品!
収録されているブレスワークプログラムを確認してみると、その種類の多さに驚かされます。
ストレス軽減に特化したもの、睡眠の質を向上させるためのもの、集中力を高めたい時に役立つもの、心拍を落ち着かせるためのもの、さらには創造性を刺激するものまで、目的に合わせて様々なプログラムが用意されています。
仕事の合間の短い休憩時間や、休日の朝、静かな時間を過ごしたい時などに、気分転換やリフレッシュのために試してみるのも良いかもしれません。
スマホ画面を見ながらガイドに従って呼吸を整えることで、心身のリラックス効果が期待できます。
ワークアウト

ランニング、ウォーキング、サイクリングといった主要なスポーツはもちろんのこと、Ultrahuman Ring Airアプリには非常に多岐にわたるワークアウトの種類が収録されています。
クリケットやポロ、カヤック、ペイントボールといった、日本ではあまり馴染みのないスポーツまで網羅しているのは、それぞれの愛好家にとっては嬉しいポイントでしょう。
さらに驚くのは、氷風呂やダイビングといったエクストリームなアクティビティまで含まれていること。
そして極めつけは「庭仕事」です!日々の生活の中に溶け込んでいる「名もなき家事」までも運動として認識し、記録してくれるのは面白い発想だと感じました。
これにより、「今日は庭仕事で結構体を使ったな」といった、普段意識しない活動もムーブメントスコアに反映され、アクティブに動くことへのモチベーションを高めてくれます。

また、ランニングやウォーキングを一定時間継続すると、心拍数の変化から自動的にアクティビティとして検知し、運動記録を自動的にしてくれる賢い機能も備わっています。
実際に使ってみて感じたリアルな使用感

これまでSOXAI RING、FOSMET RINGXと2種類のスマートリングを使用してきた私にとって、今回のUltrahuman Ring Airは3つ目のスマートリング体験となります。
それぞれのリングに個性がありましたが、Ultrahuman Ring Airはまた違った「賢さ」を持っていると感じました。
注意点は、データ測定の正確性を高めるために、装着し始めてから約15日間のキャリブレーション期間が必要な点。
この期間は、リングが私の体のベースラインデータを学習するために必要な時間です。
最初は少し長く感じるかもしれませんが、これにより、よりパーソナルで正確な分析が可能になると思えば納得です。
装着感と耐久性について

リング本体の素材はチタン製で非常に軽量かつ薄いです。
長時間つけていても邪魔になりにくく、指への負担はほとんどありません。
ただし、チタンはステンレスなどに比べると硬度がやや劣るためか、日常生活で物を持つ際などにうっかりぶつけてしまうと、小さな傷がつきやすいように感じました。
私が選んだ酸化被膜のようなチタンカラー(Raw Titanium)は比較的傷が目立ちにくいのですが、光沢のあるポリッシュカラー(ゴールド、スペースシルバー)だと、使い込むうちに傷が目立ってくる可能性はあります。
まぁ、これも「使い込んだ味」として捉えるのも一興ですが、気になる方はカラー選びに注意が必要かもしれません。
どの指につける?
装着する指についてですが、私は仕事で重たいものを運ぶことがあるため、利き手である右手ではなく、左手の人差し指に装着することで落ち着きました。
薄くて軽いとはいえ、やはり物を掴む際にリングがある指だと多少の違和感や異物感は避けられません。
左手人差し指なら、普段の作業であまり干渉することがなく、かつデータ測定に必要な指の末梢血流をしっかり確保できると考えたからです。

左手中指に装着するのも試しましたが、普段から結婚指輪を左手薬指にしているので、中指にリングをすると結婚指輪とぶつかってカチカチ鳴るのが気になりました。
もし商談など、指先が見られる場面でリングが気になる場合は、一時的に右手の中指にはめ替えて使用することもあります。
Ultrahuman 公式でも、人差し指、中指、薬指への装着を推奨しており、親指や小指は非推奨とのことです。
これはおそらく、正確なデータ測定に適した血管がある場所や、リングの耐久性、装着感などを考慮してのことでしょう。
データ精度


Apple Watch Ultra(第1世代)とUltrahuman Ring Airの両方を装着して睡眠や歩数を比較してみたところ、驚くほどデータに差がありませんでした。
特に睡眠時間や睡眠の質を示すスコアは、どちらのデバイスもほぼ同じ傾向を示しており、Ultrahuman Ring Airのデータ精度はかなり高いと実感しました。
ただし、歩数に関してはスマートリングの製品の特性上、やや多めに表示される傾向があるように感じました。
データの正確性は、運動や日常行動のモチベーションにつながりますので、ここは重要なポイントだと思います。
アプリの使い心地について
アプリのUIは非常に洗練されていてカッコいいのです。
まず一番に感じたのは、「健康のために今何をすべきか」を最適なタイミングで教えてくれるナビゲーション能力の高さです。
アプリからの通知は、まるで優秀なパーソナルフィットネストレーナーがすぐそばにいて、的確なアドバイスをくれているような感覚です。
「今日は回復が十分なので、アクティブに動きましょう」「睡眠の質が低下しています。」今夜は早めにベッドに入りましょう」といった具体的な提案は、データを眺めているだけでは得られない行動への動機付けになります。
また、様々なフィットネスアプリとの連携がスムーズに行えるのは非常に便利です。
iPhoneユーザーならApple Health、AndroidユーザーならGoogle Fitと連携させれば、他のデバイスやアプリで管理している健康データとまとめて確認できます。
そのほか、Garmin、Fitbit、Zwift、Withings、MyFitnessPalなど他社の有名アプリともデータ連携可能な点が魅力です。
バッテリー持ちについて
バッテリーの持ちについてですが、カタログスペックでは4日〜6日間と記載されています。
しかし、私の使い方(通知の頻度や各種測定設定など)では、実際には3日目の夜にローバッテリーの通知が来て、残量が20%程度になることが多かったです。
使い方や気温にもよりますが、1日のバッテリー消費はだいたい20%〜25%程度で、実質的なバッテリー持ちは4日程度と考えるのが現実的かもしれません。
毎日のお風呂の時間など、リングを外すタイミングでこまめに充電するのがおすすめです。充電ケーブルについては、付属品の純正ケーブルでないと充電がうまくいかない場合があるようです。
使用して気になった点
① 独自の指標の分かりにくさ


Ultrahumanのアプリを開くと、「サーカディアンリズム」「ムーブメント」「ダイナミックリカバリー」といった独自の指標が目に飛び込んできます。
これらの指標は、体の状態を分かりやすく数値化しようとするUltrahuman独自の分析結果なのですが、それぞれの指標が具体的に何を意味するのか最初困惑してしまいました。
特に、一部に英語から日本語への翻訳が不十分な項目があるため、余計に理解に時間がかかります。
これらの指標の定義や、数値が示す体の状態について、もう少し分かりやすい説明や解説があると、ユーザーは自身の健康状態をより深く理解し、アプリからのアドバイスを効果的に活用できるようになるでしょう。
今後のアプリのアップデートで、この点のブラッシュアップに期待したいところです。
② 通知の頻度



Ultrahuman Ring Airは、体の状態に合わせた様々なアドバイスを通知で教えてくれます。
前述の「お母さんみたいなお知らせ機能」は非常に便利でありがたいのですが、時として通知の頻度が多いと感じる場面がありました。
私は製品比較のためにApple Watchと併用していたのですが、皮肉なことにUltrahumanからの通知は毎回Apple Watchで確認できるため問題ありませんでした。
しかし、スマホ単体で運用している場合、一日に何度も通知が来ると、重要な通知なのかどうかを確認するために頻繁にスマホをチェックすることになります。
これは、通知を最小限に抑えたい方にとっては煩わしく感じるかもしれません。
ただし、アプリの設定で「ミニマルモード」「安定モード」「フローモード」といった通知頻度を調整するオプションが用意されています。
通知が多いと感じる場合は、これらのモードを活用して通知頻度を減らすことをおすすめします。
自分にとって最適な通知設定を見つけることで、Ultrahuman Ring Airからの情報過多を防ぎ、必要な情報だけを受け取れるようになります。
ライバル製品との比較
- Oura Ring Gen 3:本体価格は 7 万円前後 Amazon、さらに月額 950 円ほどの会員費が掛かる点がネック。Ultrahuman Ring Airはサブスク不要なので、長期コストでは圧勝。
- SOXAI RING/FOSMET RINGX:国産/中華勢の価格は 3万円前後と手頃だが、防水性能が IPX8 止まりだったり、カフェインウィンドウや動的回復スコアのような尖った機能は未実装。
- Apple Watch Series/Ultra:ディスプレイ通知・決済など万能だが、睡眠中に“腕時計の重み+充電し忘れ問題”が発生。指は毛細血管が密集しているため、睡眠 HRV の精度はリングが上というのが体感だ。
結果として、Ultrahuman Ring Air は機能と価格のバランスがちょうど真ん中。
しかもサブスク不要で“買い切り”なのは大きなメリットです。
価格
購入先 | 参考価格(税込) | 備考 |
---|---|---|
Ultrahuman 公式サイト | $349(約49,600円/2025年4月23日時点) | サイジングキットが無料 刻印・下取りサービスあり |
Amazon | 約 59,800 円~61,980 円(サイズ・色により変動) | プライム配送・公式代理店 |
楽天市場 | 約 59,800 円(Raw Titanium 等) | 楽天ポイント還元あり |
Yahoo! Shopping! | 約 59,800 円(Matte Grey 等) | PayPay 還元あり |
スマートリングの旗艦モデル Oura Ring Gen 3 は 7 万円前後 + 月額会費、Apple Watch Ultra は 14 万円台。
それらと比べると Ultrahuman Ring Air は“初期 6 万円弱+サブスク 0 円”でランニングコストが圧倒的に低い――財布にも優しいのが嬉しいポイントです。
まとめ

- 月額費用不要で、全ての機能とデータ分析を制限なく利用できる。
- 睡眠、活動、回復に関するデータの精度が非常に高い。
- CAFFEINE Windowやムーブメントスコアなど、独自のユニークで実用的な機能が豊富。
- AIによる個別最適化されたアドバイスが、行動変容を効果的に促す。
- ブレスワークや多岐にわたるワークアウトプログラムが充実している。
- 主要なフィットネスアプリとの連携がスムーズ。
- サイジングキットによる丁寧なサイズ選びと、製品が届くまでのワクワクする体験。
- 独自の指標(サーカディアンリズムなど)の意味が分かりにくい指標がある。
- 一部、アプリの日本語訳が不十分な箇所がある。
- 初期設定(キャリブレーション)に約15日間かかる。
- 通知頻度が多いと感じる場合がある(設定で調整可能)。
- バッテリー持ちがカタログスペックより短いと感じる場合がある(使い方にもよる)。
Ultrahuman Ring Airは、Oura RingやSOXAI RING、Ringconnといった他の主要なスマートリングと比較しても、非常に競争力のある製品だと感じました。
特に、サブスクリプションが不要で全ての機能が使える点、そして独自のAI分析によるパーソナルなアドバイス機能は、Ultrahuman Ring Airの大きな強みです。
Oura Ringは業界のリーダー的存在で詳細なデータ分析に定評がありますが、月額サブスク費用が発生します。
SOXAI RINGは日本製で価格が魅力的ですが、機能面ではUltrahuman Ring Airに軍配が上がると感じました。
Ringconnもサブスク不要ですが、執筆時点での機能やアプリの使い勝手においてはUltrahuman Ring Airの方が優れているように思われます(Ringconn第2世代は機能強化されている可能性もあります)。

Ultrahuman Ring Airは、単に体のデータを記録するだけでなく、そのデータを元に「あなたの健康のために何をすべきか」を具体的に教えてくれる、まるで優秀なパーソナル健康コンサルタントのような存在です。
日々の健康管理に真剣に向き合いたい方、従来のウェアラブルデバイスでは物足りなさを感じていた方、そして何よりもサブスク費用なしで高機能なスマートリングを探している方には、自信を持っておすすめできる製品です。
指先一つで、あなたの健康習慣が劇的に変わるかもしれません。ぜひ一度、この「空気をまとうようなスマートリング」を試してみてはいかがでしょうか?
FAQ
- サイズはどう選べばいいですか?
-
購入前に必ず「サイジングキット」を使い、最低 2 晩連続で装着して最も違和感がない号数を選びましょう。他社リングの同じ号数でも微妙に寸法が異なるため、流用は非推奨です。
- バッテリーはどのくらい持ちますか?
-
公称 4〜6 日ですが、通知頻度や測定設定によって変動します。平均的な使い方で 実質 4 日前後 と考えてください。入浴・シャワー中などリングを外すタイミングでこまめな追い充電がおすすめです。 - 防水性能は? 海やプールで使えますか?
-
100 m 防水相当(ISO 22810)。生活防水はもちろん、シュノーケリングや水泳も問題ありません。ただし、メーカーは ダイビングや高水圧環境 での使用を推奨していません。
- サブスクリプション料金はかかりますか?
-
かかりません。本体を購入すれば 全機能が買い切りで使い放題 です。
- iPhone と Android どちらでも使えますか?
-
はい。iOS/Android 両対応の専用アプリで動作し、Apple Health・Google Fit など主要ヘルスプラットフォームとも連携できます。
- 指はどこにはめるのがベスト?
-
データ精度と装着感の観点から 人差し指・中指・薬指 が推奨されています。親指・小指は非推奨です。作業やアクセサリーとの干渉が少ない指を選んでください。
- キャリブレーション期間とは何ですか?
-
指は毛細血管が密集し血流が安定しているため、HRV や皮膚温などは、腕時計型より精度が高いとされています。筆者検証でも Apple Watch Ultra と同等以上の結果が得られました。
- 保証や故障時のサポートは?
-
正規代理店経由品は 1 年間の製品保証 が付きます。自然故障は無償修理/交換、サイズ交換サービス(未使用・一定期間内)も用意されています。詳細は購入先ポリシーをご確認ください。
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