テレビやモニターを買うときって、気合を入れてスペックをかなり調べて買いますよね。でも意外とあと回しにされてしまうのが「そのオーディオ環境」。
「オーディオ沼」という世界が存在するくらい、この分野は複雑でお金をかけ始めると歯止めがかからなくなるんですよね。
そんなことから、設置と設定が簡単なサウンドバーが注目されてます。
映画館のような豪華な音響体験は、これまで専門の劇場、もしくは自宅にたくさんのスピーカーを分散して設置するなど、一部のマニアでしか味わえないものでした。
しかし、技術の進歩により、その壮大なサウンドスケープを自宅で簡単にサウンドバーで再現できる時代が到来しました。
今回は、オーディオ初心者でも1つ持っているだけでハイクオリティの再生環境を構築できるのサウンドバー、
PHILIPSの『Fidelio FB1』をレビューします。
本機は、サウンドバーなのに7.1.2チャンネルのバーチャルサラウンドに対応していたり、iOS端末の音をAirPlayでBluetooth接続ができたりと、非常に高性能な機種となります。
価格は、定価ベースで224,800円ですがクラウドファンディングのGREEN FUNDINGで-85,000円オフの139,800円から購入が可能。
プロジェクトは2024年1月5日まで募集してますのでぜひチェックしてみてください。
この記事はプロジェクトオーナーのAFUストア様から製品をお借りして先行レビューしてます。

サウンドバーの魅力

Fidelio FB1を紹介する前にまずはサウンドバー(またはシアターバー)の魅力についてご紹介します。
サウンドバーは、スペースの節約、設置の簡単さ、そして優れた音質が魅力で映画館のようなサウンド体験を自宅で再現できるオーディオ機器です。
一方で、AVアンプと比較すると完全なサラウンド体験や拡張性に限界があるという点を考慮しましょう。
購入を検討する際には、これらのメリットとデメリットをバランスよく考え、自分のニーズと予算に合ったものを選ぶとよいでしょう。
スペックと細部をチェック

特徴 | 詳細 |
---|---|
チャンネル数 | 7.1.2ch |
スピーカー構成 | 15基の内蔵スピーカー |
対応オーディオ形式 | Dolby Atmos, Dolby Digital, Dolby Digital Plus, Dolby TrueHD, Dolby DigitalEX, DTS, DTS 96/24, DTS Digital Surround (5.1-ch), DTS:X, DTS-ES, DTS-HD High Resolution Audio, DTS-HD High Master Audio |
IMAX Enhanced対応 | はい |
重量 | 7.2kg |
寸法 | 1200 × 73 × 125 mm (幅 × 高さ × 奥行) |
接続オプション | HDMI (ARC/eARC), USB, Optical (光デジタル音声端子), Bluetooth 5.0, Wi-Fi (IEEE 802.11 a/b/g/n/ac 2.4GHz/5GHz), AirPlay, Chromecast, Spotify Connect, Alexa |
サウンド周波数範囲 | 40-20KHz |
自動キャリブレーション機能 | あり |
サウンドシステム | Dolby Atmos, DTS:X, IMAX Enhanced |
サラウンドモード | アップミックス、スタンダード、サラウンドAI |
イコライザー設定 | 映画、音楽、音声、スタジアム、カスタム |
細部をチェック

本体の幅は、1,200mmのため届いた箱もかなりの大きさでした。

横幅は1,200あります。
1,200と言えば小学2年生くらいの平均身長ですよ。
開封したところカメラに収まりきらず、iPhoneの広角レンズで撮影することになりました。
それくらいデカい。

『Fidelio FB1』のソリッドな質感は、洗練されたデザインは、まさに高級AVの名にふさわしい風格があります。
55型のテレビとほぼ同じ横幅を持ちらしいです。
レビューさせていただくPHILIPSのサウンドバーデカすぎてテレビボードに収まりません。 pic.twitter.com/LNOb4qIRNy
— teru🍀ニューガジェット三昧 (@teru_cobba) November 12, 2023
当初、我が家の43インチのテレビ下にFidelio FB1を設置しようと考えましたがテレビボードが小さすぎてサウンドバーを納めることができませんでした。

結果、PCデスクに設置し、ここで音質を検証することに決めました。
電源を入れると両端にリング状のLED発光をし、サイバーパンクな雰囲気になります。

デスクの上を少し片付けて設置完了。

デスクスペースを結構占有してしまうけどこれでもいいかな。

付属品はかなり充実しており、壁掛け固定する時の金具にアクティベーション用マイク、リモコンが同梱されてました。

取扱説明書は、日本語含む多言語版です。
内容が大雑把すぎて全く理解できませんでした。
後日、AFUストアさんより日本語の取扱説明書を送っていただきましたが、GREEN FUNDINGの購入者に届く頃には、しっかりとした日本語のマニュアルが同梱されているはずです。

普段、取扱説明書をあまり読まずに操作をする人間ですがさすがにマニュアルを見ないと理解できませんでした。



サウンドバーの横幅が長すぎるため中間を省いて写真を撮ってみました。

内部にどんなスピーカーが内蔵されているかは写真に撮れないためGREEEN FUNDINGから写真をお借りして掲載します。

さすが高級サウンドバーだけあり接続方法はかなり充実してます。
この端子以外にもAirPlayやBluetooth接続にも対応しているため、配線のないすっきりした見た目で設置することもできます。
普段、イヤホンのレビューばかりやっているので見慣れない端子がいくつかあるかと思います。
今回は、HDMI eARCについて簡単に解説します。

本体の上部には静電式タッチセンサーのコントロールボタンが付いてます。

このほかリモコンもしっかり同梱されてました。
リモコンを使うには、別途、単4電池×2本入れて使います。
実際に使ってみたのですが操作にかなり慣れが必要な印象を受けました、
どのボタンを何回押したらいいのか等、リモコンの説明があまり書れてなく正直使いにくいです。

リモコン操作を覚える前に、まずは別途、「PS Fine Tune」アプリをスマホにインストールして使うといいかもしれません、
使い始める前にキャリブレーションは必須

外側からは一見何の変哲もないサウンドバーですが、15基のスピーカーが内蔵されており、これにより7.1.2チャンネルのサラウンドサウンドを実現しています。
ただし、Fidelio FB1を使う前にかならず「キャリブレーション」を行い、Fidelio FB1の能力を最大限に活かせるように設定しておきましょう。
『Fidelio FB1』の設定は非常にシンプルです。
- PHILIPSの専用アプリ「PHILIPS Sound」をスマホにインストールし、サウンドバーのファームウェアアップデートを行う。
- アプリ内のキャリブレーションの項目からFidelio FB1を選択しキャリブレーションマイクを接続。
- 自分が座る位置にマイクを立てて、キャリブレーションを実施。

ホワイトノイズや雷のような轟音が轟き、スピーカーの調整段階とはいえ、実際にその場で体験しているような臨場感です。
音はまるで部屋のあらゆる方向から聞こえてくるかのようで、雨の滴が頭上から落ちてくるリアリティや、飛行機の音が頭上を通過するような感覚を体験できます。

15基ある各スピーカーの音が上下左右の壁を反射し、音に包み込まれるような感覚に驚きました。
1~2分程度でキャリブレーションが終了し、いよいよ本格的に使い始めることができます。
試しにYouTubeで「Dolby Atmos」の実力を試してみました。(製作者が意図しているYouTubeなので完全な立体感が表現できるのかは謎です)

視聴したところ奥行き感のある迫力のあるサウンドを体感できました。
7.1.2chサラウンドサウンドを楽しめるVOD(ビデオオンデマンド)サービスは?
いろいろ調べましたが、現時点では7.1.2chに対応するVODサービスはないようです。
ただし、以下のサービスが5.1chに対応しているようです。
- U-NEXT
- Netflix
- Amazonプライムビデオ
- YouTube
- Hulu
- Apple TV

Blu-rayディスクの一部に7.1chで録音されたソフトがあるらしく、ガチ勢はディスクで鑑賞するのがスタンダードなのかもしれません。
IMAX Enhanced対応でリアルな映画験

『Fidelio FB1』の最大の特長は、IMAX Enhancedへの対応です。
この技術は、IMAXが定める厳しい基準を満たした映像・音響機器にのみ与えられる認証で、映画館のような圧倒的なサウンド体験を家庭で可能にします。
IMAX Enhancedコンテンツにに唯一対応しているのがDisney+です。
私は、未加入のためまだ体験してしてませんが、
使用感

書斎のデスクの上に設置しましたがサウンドバーがスペースを占有してしまいました。
・・・が!!

デスクツアーに出しても恥ずかしくない画が撮れました!
ただし、戦艦の大砲みたいな感覚で使えるのが素晴らしく、動画視聴、ゲームなど全てのコンテンツの魅力を引き出す最強のツールだと感じました。
サンプルで送ってもらったPhillipsのサウンドバーで映画観てます。
— teru🍀ニューガジェット三昧 (@teru_cobba) November 12, 2023
上からも横からも大迫力の音で楽しんでます。#Philips #Fidelio #FB1 pic.twitter.com/22QdsfAoHZ
まずはアマプラで映画「インデペンデンス・デイ リサージェンス」を視聴しました。
Fidelio FB1を買った人は、映画が始まって40分くらい経ったところでエイリアンの船が地球を襲ってくるシーンは必見。
不気味な地響き、爆発音、ヘリコプターの音、津波の音など臨場感がすごく、狭い部屋で使っているのに、あたかも劇場で見ているような感覚に陥ってしまいました。
自分の部屋は6畳ほどの部屋なのですが、目を閉じると本当に映画館にいるのと錯覚するくらい音の聞こえ方が「リアル」です。

ちなみに、この「リアル」という表現は生音に近いというよりも映画館の音をエミュレート(再現)している感覚という意味。
唯一、映画館の音と違うのは、ウーファーの強さと背面から音が飛んでこない部分だけで大満足です。

このサウンドバー(Fidelio FB1)はPS5とも非常に相性がいいのをご存知ですか?
PS5は223年9月13日のシステムソフトウェアアップデートによりDolby Atmosにも対応するようになりました。

Dolby Atmosをオンにするにはシステム設定のサウンドの項目でDolby Atmosをオンにする必要があります。
PS5でグランツーリスモ7をプレイしてみたところ、ゲームを始める前からあることに感動してしまいました。
それは、BGMで流れるジャズサウンドがとにかく素晴らしく、それを聞いてるだけで酒が飲めちゃう感じでした。
次にレースに出走してみましたが視点をサードパーソンから車内に切り替えた時の迫力は、絶対に驚かされるはずです。
購入した人は絶対にゲームも試してもらいたいです。
ただし、PCからFidelio FB1にBluetooth接続してみたところ大きな遅延が発生しました。
反射力を問われるFPSゲームや格闘ゲームでの使用はあまりお勧めできません、
ウーファーやリアスピーカーも欲しくなること間違いなし

Fidelio FB1にはサブウーファー(重低音を出すスピーカー)が1基ついてます。
多分使い始めるとサブウーファーよりもっと深い低周波音を出せるウーファーが欲しくなると思います。
また、前方、左右、上からの音質は十分に満足できますが背面からの音も欲しくなるなど、より臨場感を追求したくなること間違いなし!

ウェルカム to オーディオ沼といういうことです!
音楽の再生も超優秀

Fidelio FB1は、臨場感や迫力といったキーワードで語られがちですが、音楽の再生能力も凄まじかったです。
15発という内蔵スピーカーの数の暴力でもっと大味なサウンドに仕上がっていると思ったのですが、それはおおきな過ちでした。
上に貼ったYouTubeのギターサウンドを聞いてみましたが、位相感がはっきりしており、アコースティックギター特有の箱鳴り感とみずみずしいギターの音色を堪能できました。
メインのギターは、ガットギターと言ってナイロン弦を使っているんだけど、まるで自分が手にとって弾いているような感覚で生々しい音色を楽しめます。(これは誇大表現ではありません!)
特に12フレット付近の弦を弾いた音がものすごくリアルに再現されており、弦を弾いたアタック音とリリースされた音の響きなど全てにおいて超リアル。
ちなみにメインのガットギターの2弦のチューニングが微妙に狂っており、隣のアコースティックギターのパートと比較するとフラット気味なチューニングになっているのが気になってくるはずです。

これは、私の耳が優れてるとか、演奏が下手だと言っているわけではなく、それくらい音像がしっかり伝わる素晴らしいサウンドバーということです。
賃貸住宅での使用にはちょっと不向き

Fidelio FB1はサウンドのポテンシャルは超一流。
しかし、唯一の弱点はアパートやマンションなどの賃貸物件に不向きという点です。
単純にサイズが大きいからという理由もありますが、やはり迫力のあるサウンドを100%楽しむには、それなりにボリュームをアップする必要があり、どうしても隣人を意識しないといけなくなります。
もちろん適度な音量でコンテンツを楽しむのもいいですが、毎回そうしているうちに「何でフェラーリ持ってるのに原付でサーキットを走行してるわけ?」みたいな感覚に陥いることでしょう。
あと、戸建てに住まわれてる方も、赤ちゃんがいる家庭でこのサウンドバーを使っていたら間違いなく妻にブッ○されることになるでしょう。

つまり音量は、程々にしておきましょう
まとめ

PHILIPSの『Fidelio FB1』サウンドバーは、ホームオーディオ体験を格段に向上させる革新的なデバイスです。
このサウンドバーは、IMAX Enhancedの認証を受け、Dolby AtmosとDTS:Xにも対応し、映画館のようなリアルな音質と臨場感を自宅で提供します。
15基のパワフルなスピーカーと7.1.2チャンネルのサラウンドサウンドは、細かい音のニュアンスまで捉え、オーディオ初心者からマニアまで幅広く満足させるでしょう。
加えて、専用アプリ「PS Fine Tune」による簡単操作とスタイリッシュなデザインも特筆すべきポイント。
映画や音楽、ゲームなどあらゆるエンターテインメントに対応する『Fidelio FB1』は、リビングルームを究極のエンターテイメントスペースへと変貌させます。
このレビュー記事では、PHILIPSの『Fidelio FB1』サウンドバーの特長と使い勝手を解説しました。
価格は、定価ベースで224,800円ですがクラウドファンディングのGREEN FUNDINGで85,000円オフの
139,800円から購入が可能。
プロジェクトは2024年1月5日まで募集してます。
この製品に興味を持たれた方は、ぜひクラウドファンディングのGREEN FUNDINGでのお得なオファーもチェックしてみてください。
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