2021年6月25日にソニーの完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM4」が発売されました。
すでに多くのYouTuberやブロガーがこのイヤホンについて称賛のレビューをしてますが、はたしてそんなに素晴らしい製品なのでしょうか?
今回は、商品提供ではなく自腹でWF-1000XM4を購入したので、口コミ関係なし!忖度なしで”こき下ろし”ますよ。

結論から書きますがWF-1000XM4の音質を含むクオリティは値段不相応というのが私の感想です。
しかし!
この「普通」のクオリティをどれだけ維持しつつ新製品にまとめるかが難しいところ。
オーディオ業界の雄であるソニーには天晴れという言葉以外見つかりません。
でも音質はフツーの音です。
WF-1000XM4は転売ヤーのせいでプレミア価格に
私がWF-1000XM4を買おうと思ったきっかけは、YouTubeでWF-1000XM4の公式トレイラーを見たことでした。
世の中にはノイズキャンセリング機能を持ったハイレゾワイヤレスイヤホンはいくつも存在します。
しかし、WF-1000XM4のような音源のアップスケール機能(DSEE Extreme)がついたものや、自分の行動によって最適化されるノイズキャンセリング機能は目新しく、一気に物欲に火がついてしまったのです。
WF-1000XM4はYouTubeの前評判によって発売直後すぐに売り切れになってしまいました。
さらに世界的な半導体不足による生産工程の遅れにより供給不足が生じ欲しくても買えない状態。
つまりプレミアがつく事態になりました。
7月〜8月になり定期的に在庫が復活し価格が安定してきたものの、未だ店頭で在庫を買えない状況は続いています。
WF-1000XM4のスペック
ノイズキャンセリング |
★★★★★ |
高音質技術DSEE |
★★★★★ |
電池持続時間(NCオン) |
最大8時間 |
電池持続時間(NCオフ) |
最大12時間 |
防滴性能 |
✓ |
重量(イヤホンのみ) |
7.3g×2 |
重量(ケース込み) |
41g |
開封

こちらがWF-1000XM4の外箱です。
昨今、脚光を浴びているSDGsを意識したパッケージになっており「サトウキビ」「竹」「古紙」といったオーガニックかつ、再生可能な素材を使用していることは有名です。

最近のガジェットは、iPhoneの箱のようなパッケージデザインが主流になりつつありますが、大量生産、大量消費の時代に一石を投じるようなコンセプトデザインですよね。
実際の手触りも滑らかではツルツルした感じが好印象ですが所詮は紙。
湿気に弱いので保管には注意が必要そうです。


充電はUSB Type-Cが採用されています。
イヤホンケースの質感もパッケージに酷似しており、まるで陶器に触れているかのような質感です。
手触りがいい反面、このケースの弱点は、ケースに汚れが付着しやすい点です。
別のブラックカラーなら汚れが目立ちにくいかもしれませんが、本色(プラチナシルバー)はそのまま使うと汚れがつきやすいのでカバーをつけて使うことをオススメします。

クラムシェルのケースを開けると文字通り真珠のようにイヤホンが入っていました。

左側には薄いグレーで「L」
右側には薄い赤で「R」
と書かれており視認性はバツグン。
使うときに「これ右か左どっちだっけ?」ということにならないのがいい点です。
WF-1000XM4の使い方
WF-1000XM4を使用するにはApp StoreもしくはGoogle Playから「Headphones 」アプリをスマホにインストールします。
イヤホンの接続は、Bluetoothを用いますが、この「Headphones」アプリ導入しないとWF-1000XM4が使えません。
アップデートによりこれまでの不具合解消された
WF-1000XM4がリリースされた当初、接続が不安定で途切れてしまったり、特定の使い方をするとノイズキャンセリングが数秒に一回途切れるような不具合がありました。
この問題に対し2021年7月27日にソニーからアップデートが発表され不具合が解消されました。
- Bluetooth接続の安定性を改善しました。
- 特定の条件でノイズキャンセリングや外音取り込みの効果が瞬間的に切れる事象を改善しました。
- その他の機能を改善しました。
アップデートのやり方
アップデートのやり方は非常に簡単でイヤホンを満充電に近い状態にしておき「Hedphones」アプリとペアリングすると自動的に開始されます。
アップデートにかかった時間は約30分。
これは個人の環境によって変わるかもしれませんが時間に余裕を持ってアップデートするといいでしょう。
詳細はこちらをご確認ください。
WF-1000XM4の音質について

- 低音
- 中音
- 高音
- 解像度
- 音の分離
- 音場
- キレ
- 高音から低音までのレンジが狭い。
- 全体的にミドル寄りな音。
- 高音の倍音、深みのある低音が感じられない。
- 解像度は悪くないんだけど楽器ごとの音の分離が今ひとつ。
- アンサンブルセッションのような音楽を聞いてると音がゴチャゴチャしてくる感じは否めない。
- 定位感は一応ある。
- 音場はあまり広くない。
WF-1000XM4のノイズキャンセルは弱い
YouTubeコメントを見ると「ノイズキャンセル性能がすごい」と異口同音のレビューをしています。
個人的には、期待値以下のノイキャン性能で新鮮な驚きは全くありませんでした。
BoseのQuiet Comfort Earbudsの方が強力にノイキャンがかかるので、正直なところこっちを買ってれば良かったと後悔している。
ノイズキャンセルをオンにすることで周囲の騒音が低減されるいっぽう、聞いている音楽は「擦りガラス越し」のような音質になってしまいます。
つまり、解像度が犠牲になってしまうので、ガチで音質にこだわりたいという方は、ノイキャンをオフにして使用するといいでしょう。
おすすめのイコライザー設定


WF-1000XM4のおすすめイコライザー設定について解説します。
まずは、スマホ本体のイコライザーはOFFにしておく。
これはスマホとイヤホン側のイコライザー設定が競合してしまうことを防ぐための物で、イヤホン側のアプリ「Headphones」の方を優先するようにしておきましょう。
特に最近のスマホにはDolby Atmosを搭載したモデルも多く存在します。
WF-1000XM4の性能を100%引き出すならDolby Atmosもオフにしておきましょう。

そのかわりイヤホンアプリのイコライザーをBrightに設定。
Bluetooth接続品質は「音質優先」を選択。

ノイズキャンセルや外音取り込みはOFFにする。
DSEE Extreme(アップスケール)をオン。
総評
WF-1000XM4の音は悪くはないけど面白みのない音というのが正直な感想です。
これがSONYらしさといえばそんな気がするけど個人的には、Boseのような音圧があり全音域が万遍なくなってくれるイヤホンが自分は好みです。
このイヤホンは定価が33,000円なんだけど価格に見合った音楽体験ができなかったことが残念でした。
コメント
コメント一覧 (2件)
接続がLDACになっていないため最高音質を引き出せていないのでは?LDACでの音質レビューお願いします。
LDACになっていることを確認して使用しました。
年間に何個もイヤホンの聴き比べをしてますがこのイヤホン、フラットな音質といえばポジティブですが
特徴がない音だと感じます。
Soundpeats Opera 5とかAngly Mio CyberBlade買った方がいい。
正直、値段と音質が吊り合ってないです。