ゴールデンウィークも終わり五月病と共に日に日に存在感を増してくるのが日本の夏です。
毎年、観測史上初の暑さがニュースで報道されるなど、殺人的な気候に戦々恐々し始めるのが初夏ですよね。
そんな暑さを少しでも緩和してくれるのが「空調服」。
空調服は10年以上前に発売されている熱中症対策グッズですが、その長い歴史と共に性能も毎年アップデートされてます。
その代表例がBURTLEから発売されている「AirCraftシリーズ」。
個人的にBURTLEの空調服(Aircraft)は、約2年おきのタイミングで購入してます。
実は、同社の製品は、毎年「風量」と「バッテリー容量(出力)」を小出しにスペックアップするというビジネスモデルをしており、地球の環境変化に消費者をつけ込むような商売をしていると個人的に思ってます。
さらに製品の下位互換はあるものの、旧モデルでの上位互換には対応しておらず、まだ使えるのに渋々ニューモデルに買い替えをしたというユーザーも多く見受けられます。
それお前のことだろ!
ちなみに2024年モデルのAirCraftの性能は、バッテリー出力が22Vで1分あたり100Lの風量を誇っているようです。
たゆまぬ技術革新を繰り返し今年も何とかギリギリスペックアップさせることができました!
今年の当社の製品は間違いなく他社を凌駕する性能で買いですよ!
こんな謳い文句についポチりそうになる寸前のところ、Amazonで空調服を探していたところ中華メーカーと思われる空調服を発見!
どうやら中華メーカーでは「30Vバッテリー」と「風量130Lオーバー」というスペックは当たり前のようです・・・。
そんな中、今回セールにつられて買ってしまったのが「COVELL」というブランドの空調服です。
この製品は、日本の会社から発売されており、あたかも日本ブランドの製品のような印象を持たせてますが中国のOEM製品だと思われます。
価格ですが半袖+バッテリー+ファンのセットで10,980円(セール価格)。
バートル社のスペックよりも高く、価格も半額なので怖いもの見たさでつい買ってしまいました。
さて前置きが長くなってしまいましたが今回はAmazonで買った中華性と思われる空調服「COVELL」のレビュー記事を書いていきます。
今回は自腹購入です。
スペックと細部をチェック
今回私が買った製品は「COVELL」という製品ですがAmazonを見ていると同じ意匠( デザイン)でロゴが異なる製品を数点確認しました。
いろんなブランドのものが発売されてますがおそらくOEM製品で基本的にデザインとスペックはどのメーカー、どのブランドの物を買っても大差はないと思います。
バッテリーにはCOVELLとブランド名が書かれてますが、OEM製品特有の「ここに御社のブランドロゴを載せてください」みたいなデザインでした。
もちろんOEMが悪いといういうわけでは決してありません。
ちゃんといい仕事してくれれば悪くないからですからね。
別に空調服が欲しいんじゃありません。私は涼しさや快適さを買っているんです。
スペック
項目 | 詳細 |
---|---|
素材 | 100%ポリエステル |
特徴 | 防風・撥水・透湿素材 |
ポケット数 | サイドポッケト2つ、胸ポケット1つ、内側ポケット2つ、電池収納ポケット1つの計6つ |
ファン | 30V暴風ファン |
バッテリー容量 | 22,000mAh |
バッテリー充電時間 | 約2.8時間(急速充電器使用) |
風量調整範囲 | 29Vから7Vまで1Vずつ調整可能 |
風量調整モード | 24段階の風量レベルあり |
連続稼働時間 | 風量「超強26V」自動モードで6時間、風量「17V」モードで7時間、風量「12V」モードで15時間 |
モーター | ブラシレス高速モーター(166CFM/秒の強風を確保しながら静かな動作を実現) |
保証期間 | 12ヶ月 |
その他 | USBポートを使用して携帯電話を充電可能、バッテリーの背面に可動式クリップが付いていて取り外し可能 |
パッケージ
こちらがこの空調服のパッケージですがどこかで既視感があるパッケージです。
そう。これはバートルのパッケージをオマージュしているのです。
中には保証書とともに取説が入ってます。
上質な紙にしっかり印刷されていてTemu とかで売ってそうな安っぽい製品ではなく少し安心しました。
バッテリー
型式 | XY-8236 |
寸法 | 127mm × 83mm × H27mm |
重量 | 425g |
バッテリーはバートルと比較しても一回り大きいです。
このバッテリーをポケットに入れてると物を持った時にバッテリーに荷物が当たるが少し気になりました。
バッテリーはベルトに引っかけられるようにフックがついてますが強い衝撃がかかるとポキっと折れてしまいそうな強度です。
メーカーへの設計の要望としては、ベルトフックの強度を上げていただくか、この部分をなくして軽薄化するかのどちらかを選んでいただきたかったです。
USB-A端子もあるので22,000mAhのモバイルバッテリーとしても機能するのがいいですね。
ファン
ドローンのモーターを流用しているのか、最強の30Vで使用するとファン部分が軽く浮くような感覚がします。
レッドカラーが目立ち現場で使用しているとカッコいいと思います。
中華空調服とバートルAircraftとのデザイン比較
バッテリー
3年前に買ったBURTLEのバッテリーとサイズ比較をしてみました。
大きさ、厚み、重量全てにおいてCOVELLの方が大きくパワフルさを象徴しているかのようです。
バッテリーコネクターのサイズが異なるため両者で互換性はありません。
ファン
ファンの直径はバートルと同じ直径105mmφ。
COVELLのファンの羽が5枚に対して、バートルは6枚と枚数に違いがあります。
この羽の枚数が影響しているのか、回転数が低かったり、風量のレベルが同程度だったとしてもAircraftの方が静音性に優れていると感じました。
ちなみにAircraftとコネクターの互換性はありません。
使用感
結論はパワフルな風量で大満足。
通常、草刈機とか使用していると肩にかけたストラップが服の中の空気の循環を阻害してしまうことがあります。
でも、COVELLの空調ファンのパワーなら、そう言ったものをすり抜けて身体中に空気が回るような感覚でした。
一方、腰のあたりから魔改造したミニ四駆がレースしているんじゃないかと思うほどの動作音がします。
流体力学とか詳しく知らないけどバートルのようにファンのブレードの形状や、羽の数を見直して少ない回転数で大風量が得られる設計にしてくれるともっと満足できます。
YouTubeにレビュー動画をアップしたのでぜひ詳細はこちらもご覧ください。
騒音に注意
最強モードで使用する場合、建設現場や街の雑踏の中で使う分には問題なさそうですが建屋内で使用するとかなり目立つので注意が必要です。
電圧は1Vごとに設定できますが、個人的に細かく使い分ける必要がないため8W 15W 20W 25W 30Vなど小刻みに設定できると楽かなと思いました。
逆に空調服としてではなくゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダムのように「扇風機+〇〇」みたく何か別の用途で使えそうだなと考えてしまいました。
空調服が役立つシーンとおすすめしたい人
酷暑の夏、エアコンが使用できない状況での作業
空調服は、エアコンが使用できない状況で働く人にとって、まさに救世主と言える存在です。
建設現場、農作業、ツーリングなど屋外での作業者はもちろん、屋内であってもエアコンの効きが悪い工場や倉庫内作業でも、熱中症対策として効果を発揮します。
空調服を使用すると便利なシーン
- 建設現場: 炎天下での作業でも、空調服があれば快適に作業することができます。というか、もはや必須で使ってない人はいないです。
- 配送: 荷物の積み下ろしや配達など、屋外での作業が多い配送業でも、空調服があれば快適に作業することができます。このほかバイクや自転車を乗るときに着用してもいいです。ただし空気抵抗が増すので注意。
- アウトドア: 登山、釣り、農作業、庭の手入れ、雑草取り、園芸など、アウトドア活動でも空調服は活躍します。熱中症のリスクを軽減し、快適に過ごすことができます。
- イベント: 夏フェスや子供の部活の付き添いで屋外で過ごすときに着用すれば酷暑も少しはマシになるはずです。
空調服を選ぶ際のポイント
- 風量: 風量は、空調服の性能を左右する重要な要素です。作業内容や環境に合わせて、適切な風量のものを選びましょう。
- バッテリー: バッテリーの容量や持続時間も重要な要素です。長時間使用したい場合は、大容量のバッテリーを選ぶようにしましょう。
- 重量: 空調服は長時間着用するため、重量も考慮する必要があります。軽量なものを選ぶと、快適に着用することができます。
- 機能: 空調服には、さまざまな機能が搭載されています。首元や背中に冷却ファンが搭載されているものや、洗濯機で洗えるものなど、自分のニーズに合ったものを選びましょう。
まとめ
- 風量がとにかく強い
- 有名ブランドの製品よりも高性能ながら安い
- 一般的に発売されている空調服と同サイズのため、服をすでに持っているなら付け替えができる
- バッテリーが大きくて少し重たい
- 最大時の作動音が大きいので使用する場面が限られる
COVELLの空調服は、通常の空調服よりももっとパワフルな性能を求めている方や、私のように「スーパー暑がり人ゴッド」さんにおすすめします。
今まで空調服はバートルのエアークラフトが最強だと思ってましたが、その考えはこのCOVELLブランドの空調服を使ってみて見事に崩れ去りました。
30Vで使用した時の作動音は大きいのが弱点ですが現場作業や草刈り作業のような元々騒がしい環境での使用ならまず気になることはないでしょう。
空調服だけあって涼やかでした。
きっと来年もB社は、バッテリーの電圧を数V上げて2025年版としてリニューアル版をリリースしてくると思います。
そして2023年、2024年モデルを持っていたユーザーをバッサリと切り捨てられるのです・・・。
でも、この中華製空調服を買えば間違いなく3、4年は空調服を買い替える必要はないでしょう。
また、ベストや半袖も実質1,000円〜2,000円円程度でついてくると思えばかなりCOVELLの空調服がお買い得かわかるはずです。
3年後にはジェットエンジンを搭載した空調服を中国メーカーが販売してるかもしれませんね。
気になった方はぜひチェックしてみて下さい。
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