先日、Xiaomi Pad 6S Proのレビュー記事を執筆しましたが、本体と同時購入した「純正キーボード」が遅れて届いたため、今回はそのレビューを行います。
数日間使用してみた結果、若干の不満点はあるものの、結論としては非常に快適に使用でき、ライバルのApple Magic Keyboardに引けを取らない性能で満足しています。

このXiaomi Pad 6S Proと純正キーボードの組み合わせにより、タブレットが「ノートPC並み」に使える時代が本格的に到来したかもしれません。

ノートPCの下位互換がさらに増したという意味
もちろん、これまで多くのユーザーがiPad ProとMagicKeyboardを使い「脱ノートPC」に挑戦してきました。
しかし、完全に「脱ノートPC」を実現することは意外と難しく、その原因の一つがiOSのファイル階層構造の問題があったからです。

iPadは、ファイルの管理やアプリ間のデータ共有が煩雑で分かりにくいんですよね。
そんな中、Xiaomi Pad 6S Pro 12.4とその純正キーボードが登場し、この課題を克服できるのではないかと、私は期待してます。
YouTubeでもレビュー動画を公開しました
Xiaomi Pad 6S Pro 12.4のレビュー動画を制作しました。
こちらもチェックすることでより詳細がご確認いただけます。
スペック

- 対応モデル: Xiaomi Pad 6S Pro 12.4
- 寸法: 399.7 x 281.7 x 5.4mm(広げた状態)
- 重量: 535±10g
- キー数: 78キー(US配列)、79キー(UK配列)
- サポート角度: 110˚~165˚
- 接続方法: ポゴピン接続
- 価格: 16,800円
- 素材: フェイクレザー(旧Magickeyboardに似た素材)
- スタンド方式: キックスタンド式(Microsoft Surfaceに似た設計)
- 特長: バックライト搭載、複雑なヒンジ構造ではなく軽薄化とコスト削減を実現
- 言語切り替え: 「Ctrl+スペース」で「英語」→「日本語」切り替え
- ファンクションキー: 照度調整、音量調整、再生(巻き戻し・早送り)など
- ショートカットキー: 「四つ葉ボタン」長押しでAndroidアプリ切り替えショートカット表示
- タッチパッド: 吸い付くような使用感、設定でタップクリックに切り替え可能
- カバーを閉じると画面も消灯するオートスリープ機能搭載

この純正キーボードは、Magic Keyboard 12.9インチ用(旧型)よりも約165g軽く、打鍵感は同等です。

タブレット本体の給電のためのUSB-C端子はありませんが、バックライト搭載で16,800円と非常にコストパフォーマンスが高いです。
素材は旧Magic Keyboardに似たフェイクレザーで手触りが良い一方、手油が少し目立ちやすいかもしれません。
デザインは、Microsoft Surfaceのようなキックスタンド式です。

キックスタンド式にすることにより軽薄化できますが、膝の上に乗せて使用する時の安定感のなさは相変わらずです。

キーボードから「英語」→「日本語」の切り替えは「Ctrl+スペース」で行います

タブレット本体とキーボードの接続は背面についてるポゴピン端子から行います。
Bluetooth製のサードパーティ製キーボードを使うのもいいかもしれませんが、使用したいときにペアリングするなど接続に時間がかかります。
専用キーボードならタブレットを装着するだけですぐに接続ができるのがメリットです。
iOSとAndroid OSのファイル構造の違い
iOS(iPad OS)とAndroidのファイル階層には大きな違いがあります。
iOSはサンドボックス型を採用しており、各アプリの直下にフォルダーやファイルが生成され、それにぶら下がるようにデータが保存されます。
この設計により、セキュリティが強化され、アプリ間のデータの混在を防ぐことができますが、ファイルの管理やアプリ間でのデータ共有が煩雑になりやすく、作業効率に影響を与えることがあります。
一方、AndroidはWindowsのような階層型を採用しており、ユーザーはファイルエクスプローラーを使って自由にファイルにアクセスできます。
これにより、必要なファイルを素早く探し出すことができ、複数アプリ間でのデータ共有も容易です。
この違いは、作業効率に大きな影響を与えるため、Android OSを搭載したXiaomi Pad 6S Pro 12.4と純正キーボードのセット運用で、特にビジネス用途やクリエイティブ作業において優れたパフォーマンスを発揮します。

またWindows PCとの親和性も高いので、iPadよりさらにPCライクに使用することが可能だと感じました。
使用感

Xiaomi Pad 6S Pro 12.4の純正キーボードは、軽量で持ち運びやすく、使い勝手が非常に良いです。

ガラス製のタッチパッドはMagic Keyboardのように吸い付く感触があり、キーボード打鍵感も同じクオリティに感じました。


トラックパッドでクリックをするとき、デフォルトでは「押し込み」の状態で使いにくいですが、設定→「スタイラスとキーボード」の項目からタップに変更できるので必ずやっておきましょう。
いっぽう、トラックパッドの2本指スワイプの方向を変更できない点は残念でした。
例えば、2本指で下にスライドすると画面が上方向に移動する設定は、他のノートPCでは変更可能ですが、Xiaomi Pad 6S Pro 12.4ではその設定ができません。
この点は、特にPCからの移行を考えるユーザーには不便に感じるかもしれません。

もし設定で変更できるようでしたら誰か教えてください。

キーボードの打鍵感は、Magic Keyboard 12.9インチ用(旧型)と同等で、しっかりとした打ち心地があります。
さらに、重量が535gと軽量で、Magic Keyboard 12.9インチ用(旧型)の700gに比べて非常に軽いのが魅力。
各デバイスの重量比較
デバイス | 重量 (g) | 詳細 |
---|---|---|
Xiaomi Pad 6S Pro 12.4 (本体のみ) | 590g | – |
Xiaomi Pad 6S Pro 12.4 + 純正キーボード | 1125g | 純正キーボード:535g |
iPad Pro 12.9(第6世代 WiFiモデル) | 682g | – |
iPad Pro 12.9(第6世代 WiFiモデル) + Magic Keyboard 12.9インチ用(旧型) | 1382g | Magic Keyboard 12.9インチ用(旧型):700g |
M3 MacBook Air 13インチ | 1240g | – |
iPad Pro 12.9(第6世代 WiFiモデル)との合計重量が約1,382gに対し、Xiaomi Pad 6S Pro 12.4と純正キーボードの合計重量は1,125gと250g程度軽いです。
ただし、「iPad Pro 12.9」「MacBook Air 13」「Xiaomi Pad 6S Pro 12.4」それぞれ画面サイズが違うので、各々の重量を比較することはナンセンスなのは承知してます。
でも現代人はスマホや充電器など、さまざまな電子機器を持ち運ぶため、少しでも軽い方が利便性が高いのは事実です。

ファンクションキーの配置も工夫されており、照度調整や音量調整、再生(巻き戻し・早送り)など、タブレット画面を一切触ることなく日常シーンで快適に使用できます。

また、「四つ葉ボタン」を長押しするとAndroidアプリの切り替えショートカットが表示されるのが地味に便利。
これにより、複雑なコマンドを覚える必要がなく、使いやすさが向上しています。
YouTubeでも細かく解説してますので参考にしてください
まとめ

- 軽量設計:キーボードの重量が535gと軽く、持ち運びに便利。
- 高いコストパフォーマンス:バックライト搭載で16,800円という価格は非常に魅力的。
- 快適な打鍵感:Magic Keyboard 12.9インチ用(旧型)と同等の打鍵感で、タイピングが快適。
- タッチパッドの使用感:吸い付くような感触で、使いやすさが高い。
- ファンクションキーの充実:照度調整、音量調整、再生(巻き戻し・早送り)など、多様なシーンで快適に使用可能。
- ショートカットキーの便利さ:「四つ葉ボタン」を長押しするとAndroidアプリの切り替えショートカットが表示され、直感的に操作できる。
- ポゴピン接続ですぐに使用できる
- オートスリープ機能あり
- トラックパッドの設定の制限:2本指スワイプの方向を変更できないため、使い勝手が一部制限される。
- 膝上での使用感:キックスタンド式のため、膝上での使用時に安定感が不足する。
- USB-C端子の非搭載:キーボード自体にUSB-C端子がないため、充電やデータ転送に不便さを感じることがある。
- 手油の目立ちやすさ:フェイクレザー素材は手油が目立ちやすいという欠点がある。
- 言語切り替えのショートカット:「Ctrl+スペース」での言語切り替えに慣れるまで時間がかかる場合がある。
Xiaomi Pad 6S Pro 12.4とその純正キーボードの組み合わせは、ついに「脱PC」を現実のものにする可能性を秘めています。
Android OSのファイル階層構造の利便性、高性能なタブレット、そして使い勝手の良い純正キーボードが一体となり、PCのような使い勝手を体験できます。
特にファイル管理やデータ共有の面で、iOSに比べて優れており、Windowsとの親和性が高いのも大きな魅力です。
もちろん、全ての作業をタブレットに置き換えることは不可能ですがビジネス文章(officeアプリ対応)、メール作成は十二分に行うことができノートPCのサブ機を検討している人には魅力的な選択肢となるはずです。

Xiaomi Pad 6S Pro 12.4は3Kの高画質ディスプレイ、6スピーカー、snapdragon 8 Gen 2搭載でiPadシリーズに引けを取らない性能を有しているため、これまで通りメディア消費(SNS、動画視聴、ブラウジング、ゲーム)で使うと最高です!

この凄まじい基本性能に「純正キーボード」「専用フォーカスペン」が加わることで「ビジネス」「クリエイティブ」面で、あなたのさらなるポテンシャルを引き出してくれるはずです。
ぜひ、本体とセットでキーボードを購入することをおすすめします。
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